【文スト】危険人物に生まれ変わったので生を謳歌してやろうと思った。勿論後悔も反省も全然していない。

外出が三十六回 ページ38

A視点





「同棲だなんて聞いてませんよ！！」



『右も左も知らない君に夾竹桃の祝福を！』




そう中二病感丸出しで鏡花ちゃんに飴をあげる。太宰さんに向かって抗議の声をあげている敦君はまるっと無視だ。

因みに私は今探偵社に居る。入り浸っている。




私と一緒で敦君の悲鳴にも近い抗議の声をあげている敦君に一瞥すら呉れなかった鏡花ちゃんは、掌に落とされた三つの丸い包みを見て首を傾げる。




「キョウチクトウ？」



『そう、チョウチクトウとも言われてるらしい花だよ。ちゃんと調べて無いから確証はない。

桃のような花に丈みたいな葉っぱが特徴的な夏の花！いいでしょ。私の割かし好きな花だよ。

あ、因みにその飴は桃味で本物の夾竹桃入って無いから安心してね！』



「ところで貴女は誰」



『アッそういえば自己紹介まだだったね？知らない人間から飴渡されたんだね鏡花ちゃん？ごめんね？

私は普通にパトロン獲得して働かずにだらだら生きてる顔が取り柄のお姉さんだよ。宜しくね！』



「……………」



『おっと無言はキツいし無表情固定の鏡花ちゃんは何考えてんのか分かんないぜ！』




元気に言う。私は自分で言うのもアレだけどポジティブなのでこれぐらいじゃ挫けないのだ。

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