出逢い２１ ページ22
雅裕琉)
あっ、五虎退さん。今日は畑当番なんですね？
五虎退)
雅裕琉さん！はい、今日は収穫をしています。
雅裕琉)
手伝いますね？
五虎退)
良いんですか？っと、三日月さんも畑当番何ですか？
雅裕琉)
あ〜…えっと、ワタシが先程鍛刀して顕現された三日月宗近。此処での三日月が二人になったのでワタシの後ろに居る宗近さんと呼ぶことになったから、よろしくお願いしますね？
五虎退)
僕には区別付かないかも知れません…
雅裕琉)
そうですよね？何か分かりやすい物を身に付けてもらいますから、大丈夫ですよ？
宗近)
主から貰える物ならば何でも良いぞ？
五虎退)
む…宗近さん、よろしくお願いします！
宗近)
よきかな、よきかな。どれ、一つやってみようではないか。して、五虎退よ。教えてくれぬか？
五虎退)
はい！分かりました！
ワタシと宗近さんは、五虎退さんに教わりながらトマトの収穫をしていました。
宗近)
じじいには、厳しい作業だな。
五虎退)
すみません！でも、宗近さんと一緒に作業出来て楽しいです！
雅裕琉)
五虎退さん、可愛いですね？
五虎退)
ありがとうございます。
照れた五虎退さんは、桜の花びらを僅かに散らしていました。
宗近)
主や、俺も頑張ったぞ？
そんな宗近さんを見てワタシは…「あれ？嫉妬???」とか思ってしまったのですが素直に
雅裕琉)
宗近さん、頑張りましたね？
と声を掛けて、しゃがんでいる宗近さんを撫でてみました。すると案の定桜の花びらを散らして喜んでいました。
ー三日月sideー
三日月)
雅裕琉は、きっと良き主になるであろうな。
俺は、畑に居る雅裕琉ともう一人の三日月のやり取りを眺めて目を細めた。
主とは刀剣達と信頼関係を結んで行くもの。この本丸の主と我等刀剣達も揺るがない信頼関係であるのは誰が見ても明らかであり、雅裕琉が見習いに来ても、それは変わらなかった。むしろ、主が見習いの雅裕琉を気に入っているし雅裕琉も自分の立場を弁えての振る舞いに我等刀剣達も警戒心など持っては居らぬ。
雅裕琉もこの本丸の主と同じ様な霊力を持ち合わせて居るのは最初から感じては居た。雅裕琉自身が気付いていないだけで。
三日月)
雅裕琉が何時か自分の本丸を持ったならば主と遊びに行きたいものだな。
俺は、そんな事を思いながら厨へと歩き出した。
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作者名：iceblast5 | 作成日時：2018年12月1日 21時
