悪魔学校の蒼い牙 (ページ4)

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「どいつもこいつも抽象的な話ばかり…！」

『学もクソもないアホばっかだからしょうがないね』

「貴様…なかなかに辛辣だな…」

「そもそも目撃者が全員病院だからなあ」

「……手詰まりか」

するとバラムが「生徒のことをなんでも把握してる悪魔がいたらな～」と声を漏らした
それに反応するカルエゴ

『もうあの悪魔(ヒト)に相談するしかないんじゃない？』

「……いっ、嫌だ」

『はいはい、ワガママ言わない』

「番長見つけるんでしょ。ホラホラ」

アスタロトとバラムが半ば強引にカルエゴの背中を押して辿り着いた先は談話室

ここには悪魔学校(バビルス)の番犬、カルエゴの叔父がいるのである

『じゃ！私達扉の前で待ってるから！』

「行ってらっしゃい」

という言葉と共にカルエゴを送り出した

と思ったら２分後ぐらいに帰ってきた

「A、来い」

来いとは言ったものの返事を聞く時間すら惜しいのか、カルエゴはアスタロトの腕を掴んでさっさと中に入っていった

「アスタロト家の子、今年入学したでしょ？その子に会わせてくれたら番長の居場所教えてあげる」と叔父に言われたそうだ

そしてカルエゴと血縁関係があるとは思えない体たらくさを発揮している叔父を目に捉えた

『え～っと…？』

「…君があの(・・)アスタロト家の子か」

「…叔父上、Aに会ったでしょう」

「…ほい」

“あの”家の子とは何か、なぜAの顔を見るだけで番長の居場所を教えるのか、それらの気になることを心の内に仕舞い込み、カルエゴは叔父に訴えかける

それに応え、吸っていたタバコで上を指す

「『？』」

「ここの屋上。只今ケンカの真っ最中～。〝番長〟もいるよ……はやく行かなきゃ終わっちゃうかもね」

その言葉を聞いたカルエゴは暫く硬直した後、アスタロトの襟を掴んで談話室を飛び出した

扉の前にいたバラムに屋上に番長がいると言う旨を伝え、階段を駆け上がる

「あっんっのっ、クソ叔父！！わざと話をギリギリまで引っぱって…ああいうところがキライなんだ！！」

『私のこと呼んだのも時間稼ぎかなー？』

「だろうな！！」

「でも屋上って…間に合うかな…」

『行くだけ行こうよ』

「絶対に！！番長の正体を…」

刹那、一人の生徒が屋上の扉を突き破って階段に落ちてきた
アスタロトが反応し、襟を引っぱってカルエゴの身を後ろに引いたことで直撃は免れた

そう＿そこに、ヤツはいた＿＿