〃 ページ3
「アホ番長がアホ辻斬りをやめてアホどもが静かになれば静かな日々が送れるだろう」
『まー平穏に越したことはないね〜』
「…………静かで平穏、ね…」
そう呟くバラムは、２人との出会いを思い出していた
.
ずっと絵本を読んでいて実験好き
ただそれだけで気持ち悪がられて皆から避けられれていた
そんなある時食堂にいると、自分の左隣に本を持った少年が、右隣にランチセットを持っていた少女が、同時に腰掛けた
「…！？…えっ…」
「なんだ」
『なに？』
“わざわざ自分の隣に座った”ことに驚いて２人を交互に見やるも、本人達は何も思っていない様だった
「いやっ、えっ…隣…えっと…」
『落ち着いてご飯食べれそうだったから』
「ここが１番静かだったのだ。どこもかしこも喧しくてかなわん…煩い奴が一匹来たがな」
『ご飯ぐらい静かに食べるよ』
「どうだかな……イヤなら移るが？」
「あっ、いやっ…いいよ」
バラムは理由を聞き、少し間を置いたところで自己紹介をし、気になっていた２人の仲を尋ねる
「…僕、バラム・シチロウ」
『アスタロト・A』
「………ナベリウス・カルエゴだ」
「２人はどういう関係なの？」
『…クラスメイト？で、仲いい』
「断じてよくはない！！」
.
「…自分から厄介事に関わってるふしもあるけどなぁ…君たち」
「あﾞっ」
『？』
「いやこっちの話」
過去を加味して最もな意見をバラムが告げると、若干威嚇のような声を上げるカルエゴと首を傾げるアスタロト
話が一区切りつくと、カルエゴは「とにかく調査だ」と机に掌を打ち付ける
「必ず番長の尻尾を掴んで粛清してやる」
『張り切ってるね〜』
そこからは言葉の通り、書物を確認したり教師に聞いたり、(主にカルエゴが)嫌がりながらもサキュバス
『成果なしと』
「一応我々が独自調査した結果を絵に表してみると、番長の正体は…コレです！！」
バラムがスケッチブックに描いた絵は、某ジブリの妹が潰していた黒いのを凶暴化させた様だった
それとカルエゴが間違われていると想像し、爆笑し出すアスタロト
カルエゴはそのアスタロトの頭を右手で鷲掴みにし、左手でバラムの頭を鷲掴みにする
「こっれっのっ、どこが俺と似とるのだ！？」
「目つき？」
「オイ」
『凶暴なとこ？……痛い痛い痛い！！何で私だけ頭掴む力強くするの！？』
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作者名：白黒 | 作成日時：2023年8月14日 15時
