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2.「室屋柊斗」 ページ2

室屋さんの名前が分かったところで、ずっと感じてた違和感というか…それらしきものを言語体にしてぶつけた




『室屋さんはヤクザですか?』

「ングッ」

『何ですかその呻き』




そしたらソファの近くにあるテーブルに置いてあったお菓子を勝手に食べていた室屋さんが勝手にむせた

バチですよバチ




「…なんでそう思うん」

『幼馴染みがヤクザなので』

「とんでもないなお前の幼馴染み」




出会って1時間も経ってないのにこんな軽口を叩き合ってると、手当てが終わった




『…それに、ヤクザじゃなかったらこんな刺し傷も切り傷も、なにより銃痕も残らないですよ』




そう言うと「あ」みたいな顔をして自分の体を見下ろす室屋さん

手当てなんだからそりゃ半裸にはなってもらうわけで…歴戦の傷が堂々と鎮座している



手当てが終わった事を伝え、親とかも普通にいるから流石に泊まらせるわけにはいかず、ちゃんと病院に行けと念を押して家を出てもらった

申し訳ないとは思ってます
すいません室屋さん

家はあるみたいだし…




『…あ、名乗ってないや』




…まいーや








◇◆◇◆◇






変な女に会った

比喩とかそんなのやのうて、夜遅くに出会った傷だらけの男を家に連れ込む…ホンマにアホな女




「帰ったでー」

ぁ、おふぁえりなふぁい。むふぉあのあにち(あ、お帰りなさい。室屋の兄貴)

「人が死にかけてる時にインスタントとは呑気やなぁ、岸本」

「ムグムグ…死んだかと思いました!」

「1年目でたいした度胸や。表出え、ドツき回したる」




その変人に(無理矢理)手当てされてから、侵攻のための足がかりに東京につくったヤサに戻ると、1年目のアホの岸本が呑気にインスタント食っとった

俺が帰ってもラーメンすすって飲み込んでから死んだ思たやと?

ホンマにドツき回したろか
ほんでなんで口でムグムグ言うねん




「包帯だらけですねぇ兄貴。東京の闇医者行ったんですか?」




岸本にそう聞かれて、俺はあの女の事を話した

直後、ヤサが襲撃された


天王寺組襲撃するにしては実力・人数共に不十分すぎて瞬殺やったけどな
1年目とは言え一応武闘派の岸本に加え、天王寺組は舎弟までちゃんと鍛えとるさかい




「チッ…(俺を追ってきよったか…)」

「室屋の兄貴…兄貴を追ってきたのは確かやと思いますけど…さっき言っとった女の子、大丈夫ですかね?」

「!」




俺をつけとったゆうことは…あいつの家も割れとる…!

3.「惨状」→←1.「出会い」



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アユ - うわ … もうごっつ好きな話ですわ 。応援してます 、頑張ってください !! (4月20日 16時) (レス) id: 6e59a5228e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白黒 | 作成日時:2023年7月8日 22時

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