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「このへん」
さっきの上杉の急かす発言で、若武は走って最終的には電柱のわきに立った
盗難防止用チェーンは電柱に縛り付けておいたと
……!
『若武!その足どけろ!』
私が怒るのは珍しくないが、怒鳴るのは珍しい
そのためか、若武は私の言葉を聞いて反射的に飛び退いた
そんなのを無視して、私は電柱に歩み寄った
多分、上杉も気付いたんだろう。私の3歩程後ろを歩いてきた
『盗難防止用チェーンのビニールコーティングは黄色か?』
「そうだけど、どうしてわかった?ここに来る途中で、新しいの買ったばかりだぜ」
上杉はそんな若武の言葉をガンスルーして質問を続けていく
私もだけど
「鍵のタイプは?」
「ダイヤル錠」
『何連?』
「6連」
『ふーん……?』
「そりゃ、おかしいな」
おそらく皆の間に流れていたであろう緊張が途切れた気がした
何で“気がした”かって?
ほら、私KYじゃん?
とか考えてたら立花が質問してた
「なにがおかしいの?」
「6連のダイヤル錠なら、簡単にあけられる」
立花は心底驚いてるようだった
そりゃ自分のチャリも盗られる可能性あんだったらそうなるわな
「耳で音を聞きながら、数字を順番に試していくんだ。6連なら、2分もあれば軽い。これは音の判別にちょっとだけ迷う奴がいるんだけど…A、何秒でいける?」
分単位かからない前提で話すな
かからないけど←
『……15秒もあれば十分じゃない?』
「もう犯人こいつでいーんじゃねーか?」
『ハンニン、チェーン、ヒキチギッタ、ワタシ、デキナイ』
ややこしくすんな
立花、意味分かんねぇような顔してんぞ
若武は「早く進めろ」とでも言いたげな目で見てくるし
『……ま、さっき言った通り、犯人はチェーンを引き千切った。簡単に開けられる6連式のダイヤル錠なのにもかかわらず、だ。その証拠がこれ』
私は電柱の下にあった黄色い粉…もとい、ビニールコーティングの粉を指先に付けて皆に見せた
「多分Aは、
『ん』
「ダイヤル錠をあけずに、わざわざチェーンを引きちぎった!?」
早く捜査を進めたいんだろーな。若武はデカイ声を出して、私と上杉の会話を断ち切った
「わかった!犯人は、頭が悪くて力のあるヤツなんだ」
……おい、何で一斉にコッチ見んだよ
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白黒(プロフ) - 了解しました!ありがとうございます! (7月2日 22時) (レス) id: a08a6f0323 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 白黒さん» ありがとうございまぁぁぁーーふとっても嬉しい!恋愛はお任せします!! (7月2日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - さまーさん» それでもよろしいでしょうか?長文失礼しました🙇 (7月2日 12時) (レス) id: a08a6f0323 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - さまーさん» KZメンバーが夢主を好きだというのは少し考えていたのですが、あくまでこの小説(原作)のヒロインはアーヤなのであまり描写が出ないというのと、表現がふわっとして恐らく恋愛描写がわかりずらくなります。話数を重ねて段々と…という感じになると思います (7月2日 12時) (レス) id: a08a6f0323 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - ありがとうございます!亀(に失礼)更新ですが続編つくります! (7月2日 12時) (レス) id: a08a6f0323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白黒 | 作成日時:2022年4月24日 19時