23.若社長。 ページ23
『HOTEL SAKURAI』の櫻井社長は、私のような世襲で社長になった訳じゃなく自分が起業した人だ。
完全なる社長。
たった一代で、しかもまだ30代のこの若さでHOTEL SAKURAIはホテル界の新勢力として注目されている。
そしてこのルックス。
メディアに出れば、SNSが大盛り上がり。
自分を宣伝塔にする事を、彼は惜しまない。
「榊社長にお会い出来るとは」
「ゆう子さんとは幼い頃からのお付き合いですので」
「さすが、榊グループのお嬢さん」
嫌味にも聞こえそうなこの台詞も、櫻井社長だとそうは思わない。
不思議な人だ。
「僕もゆう子さんに御挨拶して来ようかな」
そう言うと、彼は背後に立っている男性に目配せをした。
「松本」
「はい」
櫻井社長の秘書である松本さんが、大きな花束を抱えている。センスの良い華やかなアレンジで、とても素敵だ。
その花束が松本さんに驚く程に似合ってて、思わず見とれてしまう。
この松本さんって人は整い過ぎって位に整った顔立ちで、口数も少ないから本当にお人形みたいな人だ。
「では、榊社長。また、いつかお会い出来ますように」
「はい、そうですね」
「その日を楽しみにしてますね。失礼致します」
松本さんから受け取った花束を抱えた櫻井社長と、その後ろを歩く松本さん。
少女漫画だな...と思いながら2人の後ろ姿を見送っていたら、隣で二宮も私と同じように2人をじっと見ていた。
「やっぱり男でもあの二人には見とれちゃう？」
「は？」
「超絶美形コンビ」
「美形なんて毎日鏡見たら目の前に現れるから見慣れてるわ」
「おや？誰のこと？」
「あら？お前の隣に居る二宮くんの事だけど？」
シレッと言い放つ二宮に「確かに、喋らなければモテそうだよね」と言うと「御生憎様。お前には見せない顔を他の女には見せてんだよ」と彼は片頬を上げた。
「櫻井、何か信用出来ねんだよな」
さっきまでフザけてた二宮の声のトーンが下がる。
視線の先では、櫻井社長がゆう子さんに花束を渡している。
「爽やか過ぎんだろ、あれ」
「王子様みたい」
「オレ、あの噂って結構マジだと思ってんのよね」
二宮の言う『噂』は、櫻井社長が自分の利益の為なら手段を選ばない人間だというものだ。
「王子ってゆーか悪の帝王だぜ。アイツきっと」
「戦隊モノの敵みたいだね」
「お前、マジで気を付けろよ？」
ハァ...とため息を吐いた二宮が、ウェイターさんからワインを受け取り一気飲みした。
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米(ヨネ)(プロフ) - ずっと読みたかった『アディクトインダストリー』やっと読める日が来た事に感動(T^T)同じ人のお話を並行して読むには頭が追いつかないようで(笑)他の相葉さん読んでる最中に登場したレイさんの相葉さん。ずっと保温させていただいてました。満を持して！お邪魔します^^ (2019年3月29日 4時) (
レス) id: c17294886d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 明けましておめでとうございます。櫻井社長が何か仕掛けてくるのか、こないのか。気になる。３月まで忙しくてリアタイで読めないの(泣)だから変なタイミングでコメントする事をお許し下さい(笑) (2019年1月2日 9時) (レス) id: aab6d8833f (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - みっちゃんさん» 楽しんで頂けててよかったですー(*´ω｀*)cube、私も好きな映画だったのでお話に出したいなぁと思って(*´ω｀*)新章も楽しんで頂けますように☆ (2018年12月30日 12時) (レス) id: 7992a9c5f3 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - なおさん» 何か、例えばニノちゃんのお話だと物凄く反応を頂けるんですけど今回はあまり楽しんで頂けてる雰囲気を感じられなかったんですよー(^◇^;)でもお声掛けして頂けて良かったです！最後まで頑張ります(*´ω｀*) (2018年12月30日 12時) (レス) id: 7992a9c5f3 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - こっしーさん» こんにちは！私もこんなワンコが家にいてくれたら、本当になんでも頑張れるしすぐ家に帰りますー(*´ω｀*)続きも楽しんで頂けますように☆ (2018年12月30日 12時) (レス) id: 7992a9c5f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=reika72
作成日時：2018年12月5日 0時
