16.日用品。 ページ16
雅紀と買い物に行く約束をしていた事もあって、その日の私はかなり仕事をテキパキとこなしていた。
きっとそれは二宮から見ても不自然だったのかもしれない。
「突然のやる気、気持ち悪いからやめて」なんて言われた。
「私は元からやる気あるし」
「はいはい。そうですね」
ムカつくー...と目で訴えたら、二宮はンフッと微笑む。
「あ、そうだ。今日は一人で帰るから」
「え？」
「だから、智くんにはもう帰って貰って大丈夫」
「何か御予定でも？」
「まぁ...うん」
「そうですか、承知致しました」
ペコリと私に頭を下げた二宮が、その場でスマホを出して電話をかけ始めた。
「あー、もしもし大野さん？今日はお仕事終わりだってさ。社長、何か予定あるらしいよ」
相手は智くんみたいだ。
まぁそうだろうとは思ったけど。
「えー？知らないよ、デートなんじゃないの？」
二宮にチラッと見られて「違うわ！」と反論したけど、軽ーく無視された。
仕事を終え、ビルの玄関前まで二宮に見送られて私は一人で街に出る。
雅紀には夕方頃に連絡しておいたから、きっともうこの近くのモールに来てるはずだ。
『今、会社出ました。どこにいる？』
そうLINEを送ると、すぐに既読がついて『お疲れ様！』と返事。
そして続けて『3階の本屋さんに居るよ』って届いたから、3階を目指し本屋さんへ行くとキャラメル色の頭がすぐ目に入った。
「雅紀」
雑誌を立ち読みしてた雅紀の背後から声を掛けると「Aちゃん！」と振り返る。
「その頭、目印になるね」
雅紀のキャラメル頭を指さすと、彼は自分の頭に手を当ててアハと笑った。
「さて、何から揃えて行こうか。日用品も必要だし、服だってほとんど持ってないんじゃない？」
「そんな色々いらないよ？男子は最低限の物だけで生きてけるから！」
「その最低限を買わなきゃいけないでしょ？」
「.....」
むー...と唇を一文字にしてる。それ、どーゆー表情なの。
謎すぎて笑ってしまう。
「じゃあ、とりあえず歯ブラシとかかな」
今日はうちのホテルの備品が家にあったからそれを使って貰ったけど、ずっとそれって訳にもいかない。
「おい」
生活雑貨のお店を探そうと、雅紀と歩き出した時だった。
後ろから私の肩を掴んだのは、二宮。
驚きすぎて言葉を無くしてる私をよそに、彼は雅紀をじっと見ている。
「社長。今日の御予定は、男との密会でしたか」
「密会って...」
二宮がジロ、と私を睨んだ。
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米(ヨネ)(プロフ) - ずっと読みたかった『アディクトインダストリー』やっと読める日が来た事に感動(T^T)同じ人のお話を並行して読むには頭が追いつかないようで(笑)他の相葉さん読んでる最中に登場したレイさんの相葉さん。ずっと保温させていただいてました。満を持して！お邪魔します^^ (2019年3月29日 4時) (
レス) id: c17294886d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 明けましておめでとうございます。櫻井社長が何か仕掛けてくるのか、こないのか。気になる。３月まで忙しくてリアタイで読めないの(泣)だから変なタイミングでコメントする事をお許し下さい(笑) (2019年1月2日 9時) (レス) id: aab6d8833f (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - みっちゃんさん» 楽しんで頂けててよかったですー(*´ω｀*)cube、私も好きな映画だったのでお話に出したいなぁと思って(*´ω｀*)新章も楽しんで頂けますように☆ (2018年12月30日 12時) (レス) id: 7992a9c5f3 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - なおさん» 何か、例えばニノちゃんのお話だと物凄く反応を頂けるんですけど今回はあまり楽しんで頂けてる雰囲気を感じられなかったんですよー(^◇^;)でもお声掛けして頂けて良かったです！最後まで頑張ります(*´ω｀*) (2018年12月30日 12時) (レス) id: 7992a9c5f3 (このIDを非表示/違反報告)
rei(プロフ) - こっしーさん» こんにちは！私もこんなワンコが家にいてくれたら、本当になんでも頑張れるしすぐ家に帰りますー(*´ω｀*)続きも楽しんで頂けますように☆ (2018年12月30日 12時) (レス) id: 7992a9c5f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=reika72
作成日時：2018年12月5日 0時
