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正門「何を忘れてたの？」
「…え、正門さん…どうして……？」
正門「残業してたら大きな声が聞こえたから…。
で、どうしたん？なにか忘れ物？」
「…いや、明日の予定をすっかり忘れてて、
今ふと思い出したってだけなので……
むしろすいませんでした……」
正門「…よかった」
「思い出せてよかったです……」
正門「ちゃうよ」
「…へ？」
正門「Aちゃんと、こうやってちゃんと、
やっと話せてよかったなって思って。」
「…」
正門「なんで俺の事避けるん〜？俺なんかした？」
「…え、いや、その、そういうわけじゃなくて、」
正門「ん？」
「…あの、えっと、近い……」
私のことを問いただしつつ、近づいてくる顔
そんな距離感で人と話したことないから
緊張で言葉が出ない……
正門「そのさ、正門さんってのやめへん？あと敬語も…」
「え、あ、ごめんなさい…つい…」
正門「んふっ。かわい。」
「えっと、まさかどくん、どういう…？」
正門「なあに、かわええなあ」
彼はこういう人間なんだろうか
顔が近づいてくると思ったら、
可愛いって呟き、挙句の果てには
サラッと私の頬を両手で包み込んでいる
私の頭ではキャパオーバーだ。
「…ねえ、ほかのひとに、みられちゃう…」
正門「俺はええよ、見られても」
私にはやっぱり理解できない
彼の言動がひとつも私には理解できない
そしてなぜ私は今、こんなことになってるのか
全く理解出来ない
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作者名：m | 作成日時：2021年1月16日 3時
