気づいても、知らぬふりを２

No.79 ページ29

涼太side


最近、僕たちのジェネ高に新しい男のADが入った。



マ「皆さん、お疲れ様です！これから収録なので移動しますよ！」


マネージャーの一言で僕たちはバスに乗り込む。



AD「すいません、あっちのバスいっぱいなので僕だけ乗せてもらっていいですか？」


『いいですよー。』


悠くんがそういうと新しいADさんが乗り込んできた。



いつもと違うバスだから、いつもよりスペースが空いていて。


乗り口近くに座っている僕の隣と後ろの方に座っている悠くんの隣が空いていた。



当然僕の隣に座ると思って、荷物をよけると、迷う事なく、悠くんの隣に座った。


きっと悠くんのファンなんだろうな。


男女問わず人気だし。


今日はいつもより少し離れた場所で収録だから、少し寝よう。

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少しと思って寝ていたはずが、気づいたら収録場所に着いていて。



みんなでメイクとヘアセットが始まった。



ふと悠くんを見ると、疲れた顔をしていた。



涼「男名前くん、どうしたの？」


『ん？あー…疲れたっていうか…なんていうか。』


隼「ずーっと喋ってたもんね、あのAD。」



涼「え？ずっと？」


『うん。何か何好きとか、質問ばっかりされてて。仕事してるみたいだった。』


玲「あいつ、絶対悠くんのファンだから気をつけた方がいいよ。」


『いや、でも悪気あったわけじゃないと思うし。』


龍「ほんま優しすぎやな。」


『みんなもきっとそうでしょ。』



疲れ果てている悠くんは、収録が始まるといつもの悠くんで。



さすがプロだなって思った。







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