【愛を教えてあげる】 ページ2
side.Mary
何時もの様に、帰路についていた時の事だった。
私の家は森のずっと奥深くにある。
瞬間移動の魔法を使ってもいいのだけれど、私は愛する美しい自然の、日々の変化を楽しみたくて、毎回歩いて帰るようにしている。
ただ何時もと違ったのが1つ。
子供がいるのだ。途方に暮れた、男の子が。
彼は疲れて倒れたのか、うずくまっていて、可哀想だった。
「こんな夜中にどうしたの?」
寄り添って、声を掛ける。
彼は私の存在に気付き、そっとその小さな口を開いた。
「...捨てられた...」
小さな身体から、発せられた衝撃の言葉。
思わず、息を呑んだ。
なんと哀れな子供。
捨てられた子を見捨てるわけにはいかない。
哀れな
「私の屋敷へいらっしゃい」
此処に居るよりは、幾分か良い処だから。
凍えて、飢えて、死んでしまうなんて可哀想だから。
どんな人間にも生きる価値はあるのだから。
彼が頷いたような気がした。
動けない彼を腕に抱いて、屋敷へと帰る。
「...私の名はメアリー、メアリー=ティアドロップ。」
「貴方の名は?」
「...俺はルイ、ルイ・フランチェスカ...」
ルイ。とても素敵な貴方の名前。
捨てられたという事は、貴方に帰るところは無いのでしょう。
ならば、私が育てる他ない。
初めてだった。
こんなにも、人の子を愛おしいと感じたのは。
ルイ、貴方を私の大切な家族として迎えるわ。
これは、私が
――凡ての始まりとなった日。
私がこれから貴方に
「愛を教えてあげる」。
..........................
あめ汰さんのルイ君登場させて頂きました。
ルイ君をメアリーが拾った日のお話しでした。
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ルイ(プロフ) - oh!!偶然ながら夢主様と私の名前が同じ!笑 いいと思います!ファンタジー感?が溢れて!語彙力皆無 (2019年2月12日 22時) (レス) id: 62572e27eb (このIDを非表示/違反報告)
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