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数駅揺られていると先輩はいつの間にか立ったまま寝ていた。
「眠い」とこぼしていたし、何度もあくびをしていた。
先輩は朝が弱いし、当然だろう。
それなのに、私より先に駅に来て待っててくれてた。
なんでですか？
忘れたかったのに、そんなことされたら、期待しちゃいます。
器用に立ったまま寝る先輩の頭がこちらにもたれる。
その近さに心臓が跳ね上がる。
先輩が寝てて良かった。
こんな顔、見せられない。
こうやって、ずっとそばにいられたらいいのに･･･
「･･･先輩、起きてください。次ですよ」
「･･･ん？」
静かな電車内で大きな声を出すのは難しく、名残惜しくも私はそっと先輩の肩を揺らした。
ゆっくりと目を開け、重たそうに頭を上げる。
「おはようございます。もうすぐ着きますよ」
「ぇ･･･あ、ごめん」
自分がどういう状態で寝ていたか気付いたのか、先輩は少し恥ずかしそうに顔をそらした。
私にとっては最高の時間だったから、なんの問題もないけど。
「･･･昨日はやく寝て、何とか起きたんだけど･･･やっぱ朝は全然ダメかも」
先輩は頭を掻きながら、少し残念そうにため息をついた。
ちょっと落ち込んでるのかな。
全部完璧な人なんていないんだから、それくらいの欠点があったって可愛いくらいだ。
一生懸命ベッドから起き上がる先輩を思い浮かべると思わず頬が緩んで、それを必死に隠す。
そんな私の行動を不思議に思ったのか先輩が顔を覗き込んできた。
いつもより少し眠たげな視線がジッとこちらを見つめる。
それなのに、笑っちゃダメだと思えば思うほど、口角が上がってしまう。
先輩は一つだけ瞬きをして、口を開いた。
「･･････やっぱり、杉山さんに起こしてもらわないと･･･ダメかも」
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まるたちばな(プロフ) - Satoshihoさん» ありがとうございます(*^^*)最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！ (2021年8月16日 12時) (
レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
Satoshiho(プロフ) - 全部読ませていただきました！最高すぎますぅぅぅ！主様のペースでいいので続き楽しみにしてます！ (2021年8月16日 10時) (レス) id: d5580e8815 (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - るかさん» ありがとうございます！ラストまでどうぞよろしくお願いします(*^^*) (2021年8月4日 13時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - あおいぬさん» コメントありがとうございます(*‘ω‘ *)更新がんばります (2021年8月4日 13時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - ルユリ@夜好性ですさん» ありがとうございます！続きをお待ちいただければ幸いです(^^)よろしくおねがいします (2021年8月4日 13時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるたちばな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/marutatiba1/
作成日時：2021年7月14日 19時
