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「春休み中放置されてたから、花壇の掃除をしようかなって思ってて、それ手伝ってもらっていい？」
「水やりはしなくていいの？」
「昨日たくさんあげたから大丈夫。水をあげすぎると腐っちゃう子もいるから」
「そうなんだ」
百瀬くんは珍しそうに花壇を覗き込んだ。
植物を育てるには水と肥料があれば大丈夫なんてイメージもあるだろうが、人間の食事や薬と同じであげすぎると毒になることもある。
日光もまたしかり。植物の光合成において日光はとても重要だが、暑いのが苦手な種類や乾燥に弱い種類もあるから気をつけなくてはいけない。
「植物って意外と繊細だったりタフだったり、面白いね」
「でしょ？すごく気にしてあげなきゃいけない子もいるし、放っておいてもすごく元気にしてる子もいる。人間みたいだよね」
私の言葉に百瀬くんは「たしかに」と笑いをこぼした。
「あっ！俺、小さい頃タンポポの話聞いたよ」
「タンポポ？」
「家の庭にねタンポポが生えてて、多分どっかから種が飛んできたんだと思う。可愛くてこっそり大事にしてたら、母さんがスコップで全部掘り返しちゃって、その時超ショックで大泣きしちゃったんだよ。でも、後から母さんがタンポポの根はすごく強くて放っておいたら庭がタンポポだらけになっちゃうんだよって。あの時はそれでも良かったのにって思ったけど、今考えたらあんなに小さいのに恐ろしいよなって･･･」
百瀬くんは花壇のレンガに生えたコケをスコップで削ぎ落としながら思い出に浸るように笑った。
よく見かけるセイヨウタンポポは繁殖力が強い。百瀬くんのお母さんも焦って取り除いたんだろう。
彼の言う通り、黄色い小さな花に似つかわしくなく、長くて丈夫な根を持っていて、引っこ抜いても完全に根をとるのは難しいのだ。
「俺、説明されてもさあの時は全然理解できなくてずっと落ち込んでたんだけど、それ見た母さんがタンポポみたいでしょってオレンジ色の花を買ってきてくれて･･･名前がたしか･･･マ、マリー･･･」
「マリーゴールド？」
「それそれ！タンポポよりデカくてあんま似てないけど、俺はそれでまんまとご機嫌取られちゃったんだよね」
百瀬くんの可愛い昔話に思わず頬を緩めた。
自分は詳しくないはずなのに、私が話しやすように植物の話を続けてくれている。
百瀬くんは気遣いができて優しいな･･･
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まるたちばな(プロフ) - らるこさん» そうですね。明ちゃんにとっても主人公は大切なお友達であるので、守ってあげたいんですね。これからも何回かモヤモヤ出てくると思いますが、よろしくお願いします笑視線についてはすぐ明らかになります (2021年1月31日 12時) (
レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
らるこ(プロフ) - 主人公の友達、相手を思っての行動なんでしょうけど、これまでの桃くんと主人公のやり取りを知ってる上で見るとモヤモヤしますね……。視線のことも引っかかりますね。ううん、続きが気になる！ (2021年1月31日 0時) (レス) id: bfd6a96e81 (このIDを非表示/違反報告)
緋彩(プロフ) - まるたちばなさん» 推しの幸せはファンの幸せでもありますからね。悲しませたくないな... (2021年1月30日 9時) (レス) id: d35532515e (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - 緋彩さん» いつかそういう日が来たら楽しそうですね。彼らが活動だけでも楽しいならそれはそれで嬉しいですし、幸せでいてくれたらファンとして最高です^^* (2021年1月30日 0時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
緋彩(プロフ) - まるたちばなさん» 照れながら話してるの見てみたいですよね！コメ欄が「可愛い！」で埋め尽されるのが目に見えますwww (2021年1月29日 9時) (レス) id: d35532515e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるたちばな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/marutatiba1/
作成日時：2021年1月9日 12時
