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新年度ということで数日は午前授業の日が続く。
午後は家でゆっくりのんびり過ごそうと心に決めた私だったが、それは呆気なく打ち砕かれた。

例の変な人、もとい百瀬智実くんがなんとお昼を食べに行こうとさそってきたのだ。真っ直ぐな瞳に見つめられて私は泣く泣く頷いた。

まぁ、お昼に行くと言っても高校生が行けるところなんて限られていて、適当なファミレスとかファストフード店。

3日間は頑張って乗り切ったが、正直午前授業最終日の今日くらいは家でのんびりお菓子を食べながらベッドでゴロゴロしたい。

そもそも、どうしてそんなに私に構ってくるんだ?

授業の合間の休憩も放課後もいつもいつも彼がそばにやってくる。

もしかして、私が了承するまで罰ゲームは終われませんとか・・・?
何か大切なものを賭けているのかも・・・

だとしても私は彼のことを好きなわけじゃないし、頷く事は出来ない。

ちゃんと諦めてもらわないと・・・

「真菜ちゃ・・・澤口さん、今日もご飯行かない?」

帰りのHRが終わり、彼がいつも通りやって来た。
いつもの事なのに相変わらずぎこちなく返事をしてしまう。

「いつもファミレスとかじゃん?今日はさ、俺が奢るからオススメのカフェいかない?」

「え・・・そ、そんな奢ってもらうなんて悪いよ!」

「いいよ。奢らせて」

そう言って頑なに譲ってくれない。
とりあえず彼の言うカフェに入り、お昼を食べる。

いつものファストフードに比べたらすごく健康的な気がした。デザートやコーヒーも飲んだりして、意外とのんびり過ごしてしまう。

これは高校生にしては結構高めだろうなと想像して何としても財布を出そうと決めた。

「ごめん、ちょっとトイレ行ってくる」

「わかった」

立ち上がった彼に頷きながら私は残りのコーヒーを飲み干した。

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まるたちばな(プロフ) - らるこさん» そうですね。明ちゃんにとっても主人公は大切なお友達であるので、守ってあげたいんですね。これからも何回かモヤモヤ出てくると思いますが、よろしくお願いします笑視線についてはすぐ明らかになります (2021年1月31日 12時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
らるこ(プロフ) - 主人公の友達、相手を思っての行動なんでしょうけど、これまでの桃くんと主人公のやり取りを知ってる上で見るとモヤモヤしますね……。視線のことも引っかかりますね。ううん、続きが気になる! (2021年1月31日 0時) (レス) id: bfd6a96e81 (このIDを非表示/違反報告)
緋彩(プロフ) - まるたちばなさん» 推しの幸せはファンの幸せでもありますからね。悲しませたくないな... (2021年1月30日 9時) (レス) id: d35532515e (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - 緋彩さん» いつかそういう日が来たら楽しそうですね。彼らが活動だけでも楽しいならそれはそれで嬉しいですし、幸せでいてくれたらファンとして最高です^^* (2021年1月30日 0時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
緋彩(プロフ) - まるたちばなさん» 照れながら話してるの見てみたいですよね!コメ欄が「可愛い!」で埋め尽されるのが目に見えますwww (2021年1月29日 9時) (レス) id: d35532515e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるたちばな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/marutatiba1/  
作成日時:2021年1月9日 12時

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