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智実さんと入れ替わりで私もシャワーを浴びて出てくると、リビングの明かりはついたままだった。

覗いてみると、力尽きたのか智実さんはソファで猫のように丸まって寝ていた。いや、確かに寝ていてと言ったのだがまさかソファでとは・・・

いつも通り乾かさずに出てきていた智実さんの髪はまだ濡れたままで少し気になる。

そっと智実さんの頭の下に敷かれていたタオルを取ると、そのまま彼の髪の毛を拭く。
寝ている状態なうえにタオルだけじゃ少し限界があるのか、まだ少し湿っている髪。

私はいそいそと洗面所に行くとドライヤーを手に戻った。

「・・・美詞」

リビングに戻ってくると、智実さんは起きていた。髪を拭いたから起きてしまったのだろうか。

「智実さん、髪の毛乾かしたら寝室に行きましょう。そのまま座っていてください」

私は近場のコンセントにドライヤーのプラグをさすと、言われた通りソファで座っている智実さんの後ろにまわった。

うるさいドライヤーのおかげか、智実さんもボーッとした様子ではあるが、起きているようだ。

いい感じに髪が乾くと、私はドライヤーを片付けるために洗面所に向かった。ドライヤーを収めて洗面所のドアを開けると目の前に智実さんが。

「美詞・・・寝よ」

どうやら迎えに来てくれたらしい。

私は智実さんが差し出した手を握って、一緒に寝室に向かった。

ベッドに入ると相変わらずギュッと抱きしめられる。
最初は照れていたこの寝方も今となっては私も智実さんの匂いに安心して眠れる。

なんだかんだと言わずとも私も智実さんのことが好きなんだよな。

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作者名:まるたちばな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/marutatiba1/  
作成日時:2020年12月25日 20時

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