【銀魂】総督さんと脱走少女【高杉晋助】

37話【堕天使】 ページ39

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「･････････迷子じゃん」



いや、決して私が迷子なわけではない。晋助が迷子になったのだ。･･･全く、仕方ない奴だなぁ、私が探してやるよ。

先程繋がれた手。乱暴に引かれたその手。
少しだけ残る温もりに少し頬が緩んだが、すぐにパンッと叩いて切り替えた。



「･･･おい」



不意に呼ばれた気がして振り向くと、「風隣Aだな」なんて私の名前が呟かれて返事をする間もなく口を塞がれた。

「お前が地球に来ていると目撃情報があってな。付いてきてもらうぞ」と無理矢理掴まれて。出てくる仲間らしき人物達は路地へ私を連れていくとそのままトラックに乗せる。

私が此処に来たことがバレて、晋助と離れた隙を狙われたのだろうか。そうだとするならば･･･いや、そうだとしなくても早く逃げなくては。



「とうっ」



持ち前の身体能力を生かして広い荷台の中で暴れる。まずは私の首を背後から締めていた男を頭上で蹴る。そのまま横にいた男を殴って、僅かながら距離を置いた。音と声に気付いたのか助手席に乗っていた人物が後ろの荷台を見て「あ！！」と叫ぶ。事情を説明したのか運転手は慌ててハンドルを切り右へ左へと車体が揺れた。

すると倒れていたと思っていた男が起き上がり私にゴキブリを見せてくる。



「ンギャアゴキブリ！！」



その途端後ろへ下がった私。その場にいた男に、呆気なく捕まえられてしまった。



「へっ。お前が虫が苦手な情報はもう入ってきてんだよ」

「どこで聞いたんだよ！！」



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