検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:258,202 hit

背中合わせて ページ31

.




「......A」

「...高杉さん...ッ!」



私の名を呼ぶ妖しい声。
私は刀を投げ捨てて、彼に抱きつく。

昔からずっと、こうしたかった。
嫌われないかどうかだけ気にして、しなかったけれど。
彼も抱き締め返す。
そんな光景を、真選組は驚いたように見ていた。



「.....やっぱり、そうでしたかィ」



そんな沈黙の中。
口を開いたのは沖田隊長だった。
沖田隊長はポケットから紙を取り出す。
あれは......写真。攘夷時代の、写真。



「部屋に落ちてやした。アンタやっぱり...元攘夷志士かィ」

「.....正確にはコイツは、元鬼兵隊だ」



高杉さんの言葉で、真選組がざわつく。
でも私はそれよりも、高杉さんが側に居るという事実が、とてつもなく嬉しかった。
ふわり、香る煙管の匂い。
安心する......けど。



「.....高杉さんの温かさから伝わってくるものが...変わったね」

「...ほォ」

「希望から.....憎しみに、変わったね」

「.....あァ...そうなのかもな」



でも私は、彼を嫌いにはならない。
伝わってくる温かさが何であろうと
私が好きなのは、高杉さんだから。

高杉さんが変わらない限り、私は彼を愛し続けるんだ。

私は刀を拾い上げ、鞘に納める。
そして高杉さんに手を引かれながら、舟の中に向かう。



「高杉さん......高杉さん、は」



温かいです。昔と何も、変わらない。

「また、背中合わせて.....暖を取りましょうね」

愛しているから→←それぞれの覚悟



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (160 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
242人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 高杉晋助
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にゃご - 総悟13さん» いやいやいや、見に来てくれるのは嬉しいですがもう本当に駄作ですから。ちなみに今は「一目惚れ片想い」ってやつを書いてます。……駄作な上にテストがあるから更新出来ないという…… (2017年2月17日 21時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - にゃごさん» コメントありがとうございます!本当ですか、嬉しい!足元にも及ばないだなんてそんな!!もしよろしければ作品見に行っても......? (2017年2月17日 21時) (レス) id: 467c9905a7 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - すごく面白かったです!高杉のキャラがしっかりとかかれていて、つい一気読みしてしまいました(笑)私なんか足元にも及ばない…… (2017年2月17日 21時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 総悟13さん» 了解です!urlさえ入れれば誰の作品でも申請できるっぽいので…わざわざすみません! (2017年2月15日 17時) (レス) id: a7797251d7 (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - 黒猫さん» ああ!!わざわざありがとうございます!はい、あってます!恐れ多いだなんて(笑)ありがとうございます! (2017年2月14日 16時) (レス) id: 467c9905a7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:総悟13 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年2月9日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。