寒さと共に野宿 ページ28
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あの手紙は銀時さんに真選組に送ってもらう。
私は港近くに座り込み、そこで野宿することに決めた。
.....うわぁ、この中1人で野宿か...寒そう。
「っくしゅ.....あー...寒い」
でも1日早くでも屯所を出ないと、抜け出す機会を失う。
だから早く港に来たのだ。
仕方ないので定食屋の換気扇前で暖を取ろう。
これは攘夷戦争時代に学んだ知恵だ。
「......高杉さん...」
煙管に火種をつけ、蒸かす。
煙草より煙管の方が良いかもしれない。
お洒落だし...大人っぽいし。
煙草より安上がり......などと言い訳を並べるも、違う。
高杉さんとお揃いだからだ。
「.....あれ、オネーサン、今1人ィ?」
「こんな夜に路地裏居ると危ないよォ?」
「俺達みたいな野郎も居るわけだし.....ッ!!」
肉が斬れる音。血が飛び散る音。男が崩れ落ちる音。
鉄臭い。......なのに、スッキリしたのは私の性か。
はは、と乾いた笑いを浮かべれば、残りの2人は逃げていった。
.....あぁ、血塗れだ。
攘夷戦争の時とは違うけど.....でも同じ。
血を浴びたというのに変わりはない。
「.....寒いです.....高杉さん」
背中合わせましょうよ。
寄りかかってくださいよ。
......温かいって、言い合いましょう。
明日まで待ちきれない、というこの場に不似合いな感情。
隊服も刀も手も、血にまみれた。
なのに口角は上がるばかり。
「.....会えます...やっと......」
...疲れからか。
知らぬ間に私は眠りに落ちてしまったようだ。
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にゃご - 総悟13さん» いやいやいや、見に来てくれるのは嬉しいですがもう本当に駄作ですから。ちなみに今は「一目惚れ片想い」ってやつを書いてます。……駄作な上にテストがあるから更新出来ないという…… (2017年2月17日 21時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - にゃごさん» コメントありがとうございます!本当ですか、嬉しい!足元にも及ばないだなんてそんな!!もしよろしければ作品見に行っても......? (2017年2月17日 21時) (レス) id: 467c9905a7 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - すごく面白かったです!高杉のキャラがしっかりとかかれていて、つい一気読みしてしまいました(笑)私なんか足元にも及ばない…… (2017年2月17日 21時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 総悟13さん» 了解です!urlさえ入れれば誰の作品でも申請できるっぽいので…わざわざすみません! (2017年2月15日 17時) (レス) id: a7797251d7 (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - 黒猫さん» ああ!!わざわざありがとうございます!はい、あってます!恐れ多いだなんて(笑)ありがとうございます! (2017年2月14日 16時) (レス) id: 467c9905a7 (このIDを非表示/違反報告)
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