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告白 ページ13

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「手ェ出せ」

「手...ですか?」



私はスッと手を差し出す。
高杉さんは自身の手に私を乗せ、まじまじと見る。
......やっぱりこの人に隠し事は無理だ。



「......高杉さん」

「あ?」

「食事が終わったら、私の部屋に......来てください」

「はァ?...おい、待て」



私は立ち上がり、大広間を後にする。
そして自身の部屋に戻ると、大きな溜め息を吐いた。
.....ダメだなぁ、私ってば。

言ってまで彼に心配されたいの?
それとも、隠し事をしたくないの?
......隠し事をしたくない、なんて綺麗事の裏で、それを理由に心配してほしいのか。



「は......ははっ....バカみたい」



分かりきってるクセに。
綺麗事を言って、私は彼に見てほしいだけなんだ。
心配して、労ってほしいんだ。
...私だけ、見てほしくて。

頬を伝った涙は畳に落ち、染みと水溜まりを作る。
口に入った水は、少ししょっぱかった。



「......A」

「...っど、どうぞ!」



目をゴシゴシと擦って入ってくる彼を見つめる。
私が何を、どんな表情をしていたのかを読み取ったらしき彼は、少し顔を歪めた。
そして私の前で胡座をかく。



「.....で、.....その手、どうした」



高杉さんは前置きもなしに真っ直ぐそう問う。
その問いに私は苦笑いしかできず。
正座し直すと、私は意を決して口を開いた。



「――――私は、次の戦が終わったら.....戦線を離脱します」

「......はァ?」



静かな部屋に、鈴虫の声だけが響き渡ったのだった。

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にゃご - 総悟13さん» いやいやいや、見に来てくれるのは嬉しいですがもう本当に駄作ですから。ちなみに今は「一目惚れ片想い」ってやつを書いてます。……駄作な上にテストがあるから更新出来ないという…… (2017年2月17日 21時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - にゃごさん» コメントありがとうございます!本当ですか、嬉しい!足元にも及ばないだなんてそんな!!もしよろしければ作品見に行っても......? (2017年2月17日 21時) (レス) id: 467c9905a7 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - すごく面白かったです!高杉のキャラがしっかりとかかれていて、つい一気読みしてしまいました(笑)私なんか足元にも及ばない…… (2017年2月17日 21時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 総悟13さん» 了解です!urlさえ入れれば誰の作品でも申請できるっぽいので…わざわざすみません! (2017年2月15日 17時) (レス) id: a7797251d7 (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - 黒猫さん» ああ!!わざわざありがとうございます!はい、あってます!恐れ多いだなんて(笑)ありがとうございます! (2017年2月14日 16時) (レス) id: 467c9905a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:総悟13 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年2月9日 17時

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