【銀魂3z】押してダメでも押してみる【神威】

8話【堕天使】 ページ10

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「センセーは一期一会って言葉知ってます？もしかしたらこれは最後の出会いになるかもしれないんです！」

「お前みてーな奴これっきりで十分だ」

「なんてこった！」



頭を抱えてそう叫べば「もう何だよコイツうぜーよ、誰か助けて」とずり落ちた眼鏡をクイッと押し上げながら呟くセンセー。
「あのね、センセーわかる？」とその押し上げた眼鏡を外して顔を近付ければセンセーは怪訝な顔をして私を見つめる。



「殴り合いしてくれないなら･･･これをこーしてこーだァアア！」

「あァァアア！お前何やってくれてんの！？」



グシャリ。
眼鏡を地面に叩き付けて踏んだ音。
粉々になった眼鏡を見て叫ぶセンセーは「テメェこれ･･･ほら･･･ばーちゃんの形見なんだぞこれ！」と適当な事を喋り出す。



「嘘ですよね。知ってます。そんな事はどうでもいいんです。ちょっと殴り合ってくれればそれでいいんで」

「お前ちょっとそこまでみたいに言ってんじゃねーよ！する訳ねーだろそんなこと！」

「何でですかー･･･？私、貴方に勝てば自信が付くんですよね」

「知らねーよ！さっさと帰れ！お前は！」



センセーは私を門の外へと出すと「入るなよお前は！」と怒鳴る。ペッタペッタと安物のサンダルで進みながら校舎へと戻る背中を見つめていると、センセーは自分の眼鏡の残骸を再び踏んだ。



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