【銀魂3z】押してダメでも押してみる【神威】

38話【堕天使】 ページ40

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ほぼほぼ赤一色だったトマト弁当。綺麗に無くなって薄いピンク色のお弁当箱の底が見えている。神威さんの食欲は計り知れない。私も人のことを言えた義理ではないのだが、それの百万倍程の胃袋が体内にある神威さんは満腹ではないらしい。

足りない様子の神威さんは阿伏兎さんに「購買に残ってるもの全部買ってきて」と命令した。もうお昼時間も終わる。購買に残っている物なんて殆ど無いだろう。それを思ったのは阿伏兎さんも同じようで。



「もう残ってねェんじゃねーか？」

「じゃあコンビニでありったけの食べ物を頼むよ」

「アンタの胃袋を毎回満腹にしてたらコンビニ何軒あっても足りねェよ」

「･･････じゃあパン十個でいいから」

「それでも十個か」



仕方なくコンビニまで歩きに行くので、その背中を目で見送りながら私はお弁当箱を片付け始めた。「どうでした？私の料理」と聞けば「まぁまぁ」とまたもメンタルをズタズタにする。

今日家に帰ったら【メンタルを鍛える方法】とでも検索してみようかな、なんて思いつつ「不味くなかったんなら良かったです」と頬を無理矢理上げて笑った。



「でもまぁ、お前の料理の腕を上げる為に味見係くらいにはなってやるよ」

「･･････え？」

「明日から弁当係はお前ね」

「わ、わかりました！」



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