【SV】ポケモン嫌いの日常〔2〕 (ページ5)

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【13】保健室の先生ページ5

ペパー先輩のサンドイッチを食べながら、空飛ぶタクシーに乗りテーブルシティのアカデミーまで戻って来た。

「大丈夫？保健室まで付いていくよ？」

「平気、時間が経ったら歩けるようになって来た。一人で保健室まで行ってくるよ。」

心配そうなネモと別れ、一人保健室に向かう。
保健室に行けば学校保健師のミモザ先生がいるはずだ。

「……それにしても、情けないなあ。」

人気の少ない校舎内に寂しさを覚える。普段の学園の賑やかさがなんだか恋しい。みんな宝探しは順調なのだろうか。
もう、宝を見つけた生徒もいるのかもしれない。
なんで私はこの学校に通ってるのだろうか……。

「あー、ダメだな。ネガティブになってる。」

怪我のせいか足取りが重い。
ペパー先輩の助けになればと思ったのに、結局迷惑をかけただけだし、ネモも巻き込んでしまった。

通知音を鳴らしながら、ロトムが私の目の前に飛んでくる。

「なに……？」

“自分のペースで頑張ればいいロト！”

…まさか、ロトムに慰められてる？
マジか、ポケモンにまで心配されるなんて…いや、心配は嬉しいけども…

「……あ、そっか。私も成長してるじゃん。」

私の周りを飛び回るロトム。
思わず自然と笑みが溢れた。

「よし、さっさと治して宝探し再開しますか！」

そう意気込んで保健室の扉を開ける。
中には思っていた以上に生徒の姿があり、ミモザ先生を見つけるのに数秒かかった。