63-出自 ページ23
「クロとクルちゃんの出自ィ？」
鬱が書類をトントンから渡される。横にはどこか沈痛な面持ちのエーミールがいた。
ある程度の情報は知っていた、今更なんだというのだろう。いや、分かっている。何かと話題のシロと知り合いだからだ。
「覚えてるで。出自は不明。少なくとも共通語が話せる国から来てる。行き倒れかけてる所をウチの兵士に拾われて、きょうだい揃っての知識を見込まれ、支援の元スイーツ店を開店した」
"古巣"が何であれ、現時点でクロ、クルは何処かと繋がっている様子はない。今は一般人としてここの国民となっている。そうやってwrwrd国の一員になるのは珍しい話ではない。出自、過去、その全てが本来この国では関係がないのだ。
鬱とて口説く相手は心得ている。クルは何の問題もなく口説ける相手だ。
グルッペンは楽しそうに笑った。
「そうだな。我々も今更過去がどうだとかでゴチャゴチャ言うつもりはない。だがなぁ、少し面白い話がある」
鬱は溜息を吐いた。グルッペンの口ぶりは、何かしらを確信しているものだった。また波乱が起きる前触れだ。
「ウォルフ王国の王子について、ご存知でしょうか」
「……はあ？ああ、話題にはあったな」
ウォルフ王国、wrwrd国から一つ海を渡った所にある国。建国の歴史は古く、由緒ある国だ。急激な振興をしたwrwrd国に対しても色眼鏡で見る事は無く、また恐れる事もなく、一歩引いた距離感で交流がある、国の運営に於いてバランス感覚が良い国、というのが鬱の総評。ただ、最近は不穏な動きがある。
「確かにあそこの王子が死んだのは、丁度クロとクルちゃんがこの国に拾われた少し前やったか。ただ‥‥」
「ああ。あそこにいたのは王子だけ。双子の姫なんて聞いた事がない」
クロとクルが双子なのは疑いようもない。だから外交担当のオスマンも放置していたはず。
だが鬱は思い当たる。嫌な想像ができる材料が幾つかあるのだ。
黒髪赤目はウォルフ王家の血筋を象徴する色、あの国では最も尊ばれるものだ。そして、あの国は男尊女卑の気がある。それは自然と行われている伝統ともいえる空気感だ。
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あまね(プロフ) - ああああああああめちゃ好きです🥰 (3月27日 23時) (
レス) @page24 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみもち(プロフ) - ぬさん» やあ！！！！コメントありがとうございます！！！！実はこれ完結してなくてぇ…ただ作者が更新してないだけでぇ…ありがとうございます、久しぶりに書くか後押しさせてもらいました、ほんとに飛び飛びでちょっとずつですが近日更新しますです… (9月3日 23時) (レス) id: e86e9ee7be (このIDを非表示/違反報告)
ぬ - emさんの勘違い具合が大変好きです！！同郷いてよかったな！終わりってなってますが暇な時でもいいので更新……供給を… (8月21日 10時) (レス) id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみもち(プロフ) - 海さん» へへ‥‥コメントありがとうございます。ようやく出ました夢小説定番(私基準)男装女子です。なるべく更新したい(願望)ですがんばります。シロとクロをよろしく！ (2022年6月13日 13時) (レス) id: e86e9ee7be (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - うわー！！！！楽しい！いいですね！！！男装女子って分かってはいたけどしみつくまでやったんだそっかぁ・・・・・・（歓喜）感想ぐちゃぐちゃだけど許してください。更新めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます！！！ (2022年6月13日 1時) (レス) @page20 id: 2ebf3b7f84 (このIDを非表示/違反報告)
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