-13 元書記長の場合 ページ48
避けられている。
彼は眉を寄せて所なさげな足取りで建物内を歩く。こうして歩けば一日五回は出会っていたトントンが、ここ数日全く姿を見かけられない。
いや、分かっているのだ。原因は明白であり、はっきりとした答えを返さなかった自分が悪い。とはいえ、どう答えろという話なのだが。
息子、とまではいかないまでも唯一無二の存在として特別扱いしていたことは認めても良い。それ程までに「トントン」という存在は彼の前世において大きなものだった。
だが、恋仲とは。もしかして勘違いされるような言動をしていた……？ 俺にも問題があった……？
ううむと彼が唸っていると、窓の下に黒髪が映る。中庭を歩くそれを見た瞬間、彼は窓を開けて窓枠を踏みしめ、その場から飛び降りた。
通りがかりの一般兵士が「おや珍しい」とスルーしたことに突っ込まないくらいには、彼は急いでいた。
「トントンさん！」
「えっうぉっ！？」
彼が走ると反射なのか逃げようとしたので、そのまま腕を掴んだ。といったところで、彼はバランスを崩して、それに巻き込まれてトントンも地面の上へと倒れ込む。
結構な勢いで倒れ込んだ彼が呻きながら上を見ると、自分を押し倒すようにして顔の横に手をつくトントンの姿。
顔を真っ赤にしてどこうとするトントンの胸倉を彼は掴んだ。
「ちょあの」
「話したいなら話せ！ 気持ちは分かるけどなあ！ 避けてばっかじゃ進まんやろが！」
彼は渾身の叫びで持って、至近距離のトントンに言った。
「"トントン"なら、口説きたいやつ真っ向から口説き落とすくらいのプライド持ってみろや！」
「…………………えっ」
静寂。
トントンが完全に動きを停止させ、彼は首を傾げる。
……あれもしかして俺待て今なんて言った？ 思い返すと同時に彼の顔が一気に赤くなる。トントンも停止のちぶわりと顔を赤くさせ、しばらく双方動かない時間が続く。
トントンはぎこちなく彼の上からどき、地面の上に正座した。彼も思わず正座した。
「……え、えーと。じゃあ、その、頑張らせていただきます……」
「あ、えー、よ、よろしくお願いします」
「エッ、あ、はい、どうも」
綺麗にトントンと彼は頭を下げあった。
待てや俺よろしくお願いしますってなんやねん。
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まんま - 失礼します。前作のutciは完結したんですか？ (1月6日 23時) (
レス) id: f3ab7c070a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみもち(プロフ) - うみさん» 総統は総統でしかないので総統らしいと思ってくれたら何よりだ！私の小説で誰かを幸せにできたなら作者冥利に尽きるぜ！ありがとう！情緒消しとんだ？やったぜ┗( ･´ｰ･｀)┛ (2020年10月2日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみもち(プロフ) - うみさん» 毎度ながらコメント速いな？？ありがとうございます！！携帯さんかわいそう(こなみ)。総統と総統はカッコいいを煮詰めたように書いてるので書きづらいのに書きやすいという不思議な現象に陥っております。作者のせいで携帯さんが被害を受けたなら嬉しいぞ！ (2020年10月2日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - いやもうまじで好きです、、、、、、前世の総統が「"お前達"はもう俺の手から離れてしまった」って言った時「ん"""""っっっ！！！」ってなって携帯投げちゃいましたよ壊れちゃう！！！！ありがとうございます私は幸せです。 (2020年10月2日 20時) (レス) id: c77cf16874 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - ヒエッ、、、、、、、またそうやって情緒乱すんだから！！！もう、、、もう！！！！！通知来てないけどもしかしたらと思って見に来たら総統と総統がめっちゃかっこいいやり取りしてて情緒消しとんじゃったじゃないですかどうしてくれる！？！？！？ (2020年10月2日 20時) (レス) id: c77cf16874 (このIDを非表示/違反報告)
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