# 恐怖の白黒先生 ページ11
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今朝の騒動から一変して、授業ではこれといった出来事は起きなかった。
一時間目は魔法史の授業。トレイン先生は好きなタイプの人間だ。ちゃんとやってればその分返ってくる。
二時間目と三時間目は外での授業だった。……ちょっと暑苦しすぎる先生で僕はあんまり好きじゃない。
そして……これから四時間目が始まる。魔法薬学の授業だから他の授業よりも少し楽しみ。
薬の調合は得意だけど、いちいち薬草なんて覚えてないし、一から学ぶのに丁度いい。
そういえば、僕のクラスは1-Aだった。
今朝の騒動を起こしていた張本人のハートのペイントをしたヤツと同じクラス。…クラスでは厄介事は遠慮したいな。
そんなことを考えていると休み時間も終わり、授業のチャイムが鳴る。
「 …遅刻はいないのか。GoodBoy . 褒めてやろう。 」
…なんと言うか……凄い、先生だな…
白黒すぎて目がチカチカする。……しかも、なんか、先生僕のこと見すぎじゃない?目が合うんだけど。
「 へぇ。可愛い可愛い仔犬もいるじゃないか……まあいい。俺はデイヴィス・クルーウェル。きっちり躾てやるから安心しろ。 」
クルーウェル先生。
…………僕、この先生が一番苦手かも。
そう思うと同時にクルーウェル先生と目が合う。目が会った瞬間、先生の目は細めて…
先生は唇を舌でゆっくりと舐めた。
刹那、僕はゾクゾクゾク、と鳥肌が立つのを感じ、「 あ、本格的にこの先生ダメだ。 」と思う。
この人は、僕を狩る立場にいる。
本能的にそう思う。あんなにも純粋に狙われたのは初めてかもしれない。…あんなに、恐怖を感じたのも。
その後の授業は敵認定した先生に向かってずっと威嚇をしながら聞いた。
………思えば、この行動がダメだったのかなぁ。
「 今日はこれで終わりだ。……A・ドーベルはこの後、俺のところに来るように。 」
まあ、そうだよね。僕の殺気に当てられちゃったサバナクロー寮の人達は倒れるし。
僕一人が勝手に威嚇に入ってたから倒れるまでいかなくても他の人達もずっとソワソワしてた。
…呼び出されて仕方ないことしたな。正直にそう思い本当は全く行きたくない先生の元へと足を動かす。
「 ……クルーウェル先生。 」
「 ……BadBoy、だ。普通に授業も受けれない仔犬は躾しないとな? 」
ああ、最悪だ…
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れたら - 続きはありますか、?あったらぜひ読みたいです!更新待ってます (2022年3月31日 18時) (レス) id: 3a8e68ec4e (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 最高です。更新待ってます (2020年7月12日 0時) (レス) id: f19b0b021f (このIDを非表示/違反報告)
ココ - この小説とても好きです!更新楽しみにしてます。 (2020年6月4日 2時) (レス) id: 93e09ab845 (このIDを非表示/違反報告)
pokettoame(プロフ) - あーこれは……続きが気になります…… (2020年5月27日 12時) (レス) id: 2f9884d86e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ワンコ可愛いですよね!これからも無理せずに頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年5月21日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千紗 | 作成日時:2020年5月13日 15時