# 見た目とは裏腹に ページ10
side : 監督生
自分の目の前には、泡を吹いて倒れたグリム。
その後ろをギギギ、という効果音と共に見ると、真っ黒な瞳が印象的な人が真顔で立っていた。
……この人がグリムを？
想像していたのはもっと厳つくて、怖い人だったから安心して息を吐いてしまった。
そんな自分に気付いたのか、グリムに向けていた視線を自分の方へと向けてくる。
自分のほうに視線を向ける、つまり彼を見ている自分とバッチリ目が合ってしまうわけで。
｢ ……飼い狸の首輪はしっかり握っておくんだな。 ｣
｢ …ッ、 ｣
少し無言で見つめあって、そう言われる。
もうここにいる意味も無くなったのか、彼は学校のほうへ歩き出しと姿を消した。
………こわ、かった。
一言でも言葉を発してしまえば、目を少しでもそらしてしまえば、噛みつかれて、殺されるかと……
彼と目が合うついさっきまで、グリムも彼
それは有り得ないぐらいの杞憂だったらしい。
自分が泡吹いてグリムみたいに倒れなかったのを褒めて欲しいぐらいには彼は圧倒的で威圧的だった。
｢ ………なんか、、ドンマイ。 ｣
｢ ………そうだね……… ｣
直接言葉を交わしたわけでもないエースでさえも、彼の普通じゃないオーラに飲まれたらしく、
さっき、グリムを馬鹿にしてた顔とは打って変わって顔を蒼白にしている。
……ずっとここで呆然としていてもまた注目を集めるだけだというのを理解出来始め、未だに倒れてるグリムを抱き抱えて足を動かす。
掃除、しよ…
昨日、異世界に飛ばされた事実を知った自分のキャパシティはもうバグってるのかと思ったけど。
全然そんなことはなく、普通に自分のキャパシティをぶっ超えて現実逃避をナチュラルにする。
………あんなのが沢山いるの？異世界めっちゃヤバくね…………？
___その後、表情が死んでいるヤツとピクリとも動かない狸が掃除している姿は学園内で噂になったとかなってないとか___
.
お気に入り、評価、順位ありがとうございます。
コメントも読ませて頂いております…！暖かいお言葉ばかりで本当に嬉しいです。
これからもこの作品をよろしくお願いします。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1277人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れたら - 続きはありますか、？あったらぜひ読みたいです！更新待ってます (2022年3月31日 18時) (
レス) id: 3a8e68ec4e (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 最高です。更新待ってます (2020年7月12日 0時) (レス) id: f19b0b021f (このIDを非表示/違反報告)
ココ - この小説とても好きです！更新楽しみにしてます。 (2020年6月4日 2時) (レス) id: 93e09ab845 (このIDを非表示/違反報告)
pokettoame(プロフ) - あーこれは……続きが気になります…… (2020年5月27日 12時) (レス) id: 2f9884d86e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ワンコ可愛いですよね！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年5月21日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：千紗
| 作成日時：2020年5月13日 15時
