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「…ココくん?」
「やっぱ、此処にいたらAに会える気がしたんだよな〜」
よぉ、と壁に凭れた状態でAに声を掛ける九井。
「どうしたの?態々こんな所まで…」
「イヌピー今日出所日なんだよ」
着いてきてくれるよな?と笑う九井。
「なあんだ。そんなことかー!勿論良いよ」
それよりココくん、制服似合うね!カッコいい。と笑うAの言葉に、九井は照れたように吐き捨てる。
「…変な奴」
____
「電車代払って貰っちゃってごめんね…」
「全然。安いもんだよ」
電車を乗り継ぎ到着したのは南関東少年院。
「そろそろ約束の時間なんだけど…っと、いたいた」
Aと九井が目を向けると、ハイヒールを履いて黒龍の特攻服を着たまま出てきた乾が。
「出所が
「待ってたぜ、イヌピー」
「ココ…と、A!?」
「久しぶり、イヌピー!」
九井の後ろから飛び出してきたのはA。思いがけない出迎えに乾は目を見開くが、飛びついてきたAをしっかり抱きとめた。
「なんでAが?」
「ココくんに連行された!でもイヌピーに会いたかったし結果オーライだよー」
乾の腕の中でニコニコと笑うA。乾も釣られて微笑み、Aを優しく撫でる。
「はい、終わりー。離れろ」
「…ココ」
「何だよ。今日はこんなことする為に迎えに来たんじゃねーぞ」
わかってる。と乾は九井へと向かい合った。
「黒龍が潰されたって本当か?」
「嗚呼、東京卍會とかいうオレらの一個下のガキ共に潰された」
「え、トーマン?」
「A、知ってンの?」
「いや、知ってるも何も…」
A、東京卍會のメンバーだもん。
そう言おうとしたが、乾がAの口を手で塞ぎ阻止した。
「何やってんだよ…まあいいけど」
「ココ、俺が黒龍を復活させる」
そう言い切った乾に、九井は尋ねる。
「いやいやイヌピー、先を見ろよ。黒龍なんか忘れちまえ」
しかし、乾は折れなかった。
「いいよ」
「俺1人でも黒龍を蘇らす」
そんな乾を見て、九井は呆れたように「宛は?」と、聞くが、乾は「ない」と返した。
「…俺の学校にバケモンがいる」
「そいつの力があれば黒龍を蘇らせれるかもしれない」
「どんな奴?」
乾は興味を持ったのか、九井へ尋ねた。
「会ってみるか?」
「仲間になる確証はねぇけど」
「ねぇ、Aは?」
「あ」
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まる(プロフ) - 律さん» ご指摘ありがとうございます。訂正いたしました。 (2022年4月10日 23時) (レス) id: da53087094 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - YUKIさん» よかったです…!続編もよろしくお願いします。 (2022年4月10日 23時) (レス) id: da53087094 (このIDを非表示/違反報告)
律 - 90話が2つあります (2022年3月24日 14時) (レス) id: 9309c00326 (このIDを非表示/違反報告)
YUKI - 見るのが初めてだったのでよかったです。 (2022年3月1日 17時) (レス) @page32 id: 4941e1735c (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 芹奈さん» 遅くなり申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。訂正致しましたので良ければご確認ください。 (2022年2月3日 1時) (レス) @page16 id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2021年9月21日 17時