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某ファミレス。1番広いソファ席に座る4人。
「それにしてもけーすけが皆んなを集めるなんて珍しーこともあるんだね」
まさかもう既にもう1年留年確定しちゃったのかな?と意地悪い笑みを浮かべてそう言うA。
その発言に残りの3人がゲラゲラと大きく笑い声をあげる。
「どんだけ場地ダブるんだよ」
「いやでも、彼奴パーと並ぶくらい頭悪ィからな〜…」
「逆になんでパーちんダブんなかったんだろ」
「それな」
「この前もパーちんさ…」
この場にいない林田の話で盛り上がっていると、奥から場地が歩いてくるのが見えた。
「あっ、けーすけー!こっちだよー!」
「オウ、待たせたか?」
「………場地、そいつ誰だ?」
場地の後ろに居たのは、見慣れない顔。
「ああ、みんなにコイツ紹介しようと思ってな」
「ほら、自己紹介しろよ」
場地がそう言い、後ろに居た人物を前へと出した。
「ま、松野千冬です。よろしくお願いします!」
少し緊張している様子でそう名乗った松野。
ふわふわの金髪が仔犬みたいだな、とAは思った。
「おー、でもなんでいきなり?」
「聞いてくれよ、此奴、俺に"虎"の字教えてくれたんだぜ!?」
空いていたマイキーの隣にどかりと座る場地。そして松野を自分の隣へと座らせた。
「え、待ってけーすけ。虎も書けなかったの?」
「オウ、他にも千冬が色々訂正してくれたお陰で無事手紙出せたんだワ」
良い奴だろ?と笑う場地だったが、残りの4人はげんなりした顔持ちである。
「…漢字ドリルやらせるか?」
「おー、良いけどそれなら言い出しっぺの三ツ谷が教えろよ」
「絶対やだ」
すると突然Aは松野を手を両手でぱしっと掴んだ。
「っうえ…!?」
「千冬くんだっけ。馬鹿圭介がほんとごめんね。馬鹿だけど良い奴だからこれからもよろしくお願いします…」
松野の手を握ったままぺこりと頭を下げるA。松野は突然のことに顔を赤らめながら口を開く。
「も、勿論っすよ。場地さん俺のこと助けてくれたし…場地さん、超カッケェっす。俺の方こそよろしくお願いします!」
A、場地の両方に頭を下げる忙しい松野。
「な、マイキー。千冬俺の隊に入れて良いだろ?」
「ん、いーよ」
「エ、そんな簡単にいいんスか!?」
マイキーはポテトをつまみながら頷く。
「?場地のこと助けてくれたんだろ?それに、場地からの頼みは断らねェよ」
こうして松野千冬は東京卍會、1番隊へと所属することになった。
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まる(プロフ) - 律さん» ご指摘ありがとうございます。訂正いたしました。 (2022年4月10日 23時) (レス) id: da53087094 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - YUKIさん» よかったです…!続編もよろしくお願いします。 (2022年4月10日 23時) (レス) id: da53087094 (このIDを非表示/違反報告)
律 - 90話が2つあります (2022年3月24日 14時) (レス) id: 9309c00326 (このIDを非表示/違反報告)
YUKI - 見るのが初めてだったのでよかったです。 (2022年3月1日 17時) (レス) @page32 id: 4941e1735c (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 芹奈さん» 遅くなり申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。訂正致しましたので良ければご確認ください。 (2022年2月3日 1時) (レス) @page16 id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2021年9月21日 17時