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「ストライク!」
「へ?」
花垣はボウリング場にいた。隣には橘ヒナタが倒れたピンを見て声を上げる。
「タケミチくん凄い!ターキーだよ!」
「う、うん…」
ぶんぶんと手を掴まれる花垣。先程まで凄惨な現場にいたせいで、橘の笑顔を見ると涙がほろりと出てきそうだった。
花垣はボウリングのボールをしっかり掴んで構える。
「見ていろヒナ、俺の
そう言って投げたボールは狙い通りストライク。しかし花垣の横のレーンもストライクであり、しかも花垣と同じフォーム、タイミングであった。
「すごーい!」
「アレ、なんか揃った。息ピッタリだな!」
「ウケる」
花垣の横に立つ男はかなりの長身で、すらりとした背に青の坊主頭。何処かで見たことのある顔に花垣は悶々としていたが、相手はあっと声をあげる。
「ああ、見たことあると思ったら…お前花垣タケミチか!」
一方的に知られており、花垣は目を丸くして驚く。花垣の方は相手の名前も知らない。
「なんだよ、特攻隊長になったからって調子乗ってない?俺は弐番隊副隊長の柴八戒だ!」
花垣は漸く思い出した。12年後に幹部会で見た男であるとわかったようだ。しかし何故黒龍であるはずの柴八戒が?頭にはてなが浮かぶ。
「お前の話は隊長からよく聞くぜ!今日から俺ら兄弟分な?今から家来いよ!」
花垣の肩を抱き、仲良さげにそう言い放った八戒。ほぼ無理矢理な形で花垣、橘はボウリング場を後にした。
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飛鳥 - 続き楽しみに待ってます! (3月14日 7時) (レス) @page36 id: 2cfd6d6f99 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - めっちゃ好きです!!!続き待ってます!気が向いたら更新してください!応援してます! (12月29日 17時) (レス) @page36 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (10月28日 20時) (レス) @page35 id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのみき - 東リベの夢小説史上面白い小説でした!更新頑張ってください! (10月13日 22時) (レス) @page34 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新ありがとうございます‼️最高です (10月6日 23時) (レス) id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2021年10月16日 21時