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°○どきどき○° ページ27








夏といえば年に1回の花火大会。
片思いの健永くんと初デート。

そっと健永くんのロッカーに誘いの紙を挟もうとしたら本人に会って、いいよって言ってくれたときは本当に驚いた。


てるてる坊主のおかげで晴天だから浴衣で行くことにした。


「だ〜れだ?」


突然視界に何も映らなくなって目元があたたかい。


A「健永くん…?」


健永「正解。待たせてごめんね?
親が浴衣着ていけってうるさくて…

…A?行かないの?」


A「かっこいい…」


健永くんの浴衣姿に見惚れて
あ、と気づいたときにはもう遅くて、心の声が出ちゃった。


健永「Aも浴衣なんだね。
すっごいかわいい。

…屋台見ながら行こうよ」


健永くんは顔が赤いまま、私の手を引いて歩きはじめた。
歩幅を合わせて歩いてくれる。

屋台でわたあめとチョコバナナ、たこ焼きを買って土手の高い場所に座る。


健永「俺、女の子と2人で花火見るのはじめて」

私もって言おうとしたらたこ焼きをふーふーしてあーんしてくれた。
猫舌だから熱いのに耐えきれなくて涙が出た。

健永くんが焦った顔で涙を拭ってくれて、笑顔になれた。


アナウンスされて花火がはじまった。

レジャーシートに置いてる手が痺れてきたから位置をずらしたら健永くんの手に触れてしまった。
退かそうとしたら手を重ねられて体が熱くなった。

健永くんと一緒にいると、どきどきしてふわふわして…いいきもちになる。
あまくて、わたあめみたい。

手が離れないまま花火はフィナーレ。
最後なだけあって盛大な花火に場内も盛り上がる。


健永「あのさ、………」


健永くんが話しかけてくれたけど人の声と花火の音で全然聞こえない。


A「ごめん、もう1回言って、」


健永「…好き、Aが好き」


抱きしめられて、今度は聞こえるように耳元で言われた。


A「…私も好き…」


腕が離れたら顔が近づいてきて目を瞑った。
唇の端をぺろっと舐められて変な声が出た。


健永「ふふっ、キスだと思った?
チョコバナナのチョコついてた」


恥ずかしくて俯いたら、優しく顎を掴まれてそっとキスされた。

ファーストキスの相手が健永くんなんて信じられない。


健永「わたあめのざらめの味だ。
…あまい」


目を逸らして花火を見ると、大輪の花のなかにハートの花火。


健永「俺たち祝福されちゃったね」


花火に照らされた2人の顔は、きっと赤かっただろう。





°○にこにこ○°→←°○とろとろ○°


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設定タグ:Kis-My-Ft2 , 短編集 , フリー   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:lovenectar | 作成日時:2015年8月5日 17時

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