°○くらくら○° ページ13
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「あっっっつい」
まさに猛暑。
あんなに日焼け止めをくまなく丁寧に塗ったつもりだったけど、肌がぴりぴりする。
風を仰いでも生ぬるい、むしろ熱風。
だから意味ない。
健永を待つって言ったのは私だけど、ちょっと後悔するくらい。
それとも待つ場所がだめなのかな?
汗がとめどなくふきだしてくる。
纏わりつくワイシャツ。
腕まくりをもうひとつ増やした。
健永「お待たせ。
ごめん、遅くなって。
話長引いた」
委員会を終えて、汗ひとつなく爽やかに登場した健永。
汗臭かったらどうしよう…。
健永が靴を履き替える間に必死にタオルで汗を拭った。
健永「あっついね〜。
どこ行こっか。
なんか涼しいところ。
冷房効きすぎてないところがいいよね。
A冷房弱いでしょ?」
A「アイス食べたい!」
健永「じゃあいつもの喫茶店行く?」
A「うん!」
暑いのに、健永の大きな手と繋ぐのは全然嫌じゃなくて、離してほしくなかった。
喫茶店に着いて2人でなかよくアイスを分け合う。
最初は最高だったけど、冷房ががんがん効いてるからだんだん寒くなってきた。
健永「寒い?
これ着な。
一応カーディガン持ってきたから」
さっと紳士にカーディガンを差し出してくれて、お礼を言って羽織った。
彼の温まった鞄のなかに入っていたからほんのり温かくて、健永の匂いがふわっと鼻腔を掠めた。
そろそろ出ようってなって外に出た。
あれだけ冷房が嫌だったのにむわっとした空気にくらっとした。
まだひんやりしてる健永の体にぎゅっと抱きつく。
健永「ふふっ、大丈夫?
疲れちゃった?」
A「ううん、抱きつきたくなっただけ」
健永「そっか、よかった。
じゃ、ちょっと遠出しよっか。
明日土日でしょ?」
電車に揺られて1時間半。
目的地は一度だけ2人で行った海。
はじめて行ったときは冬だったから入れなかったんだよね。
制服が濡れない程度に水遊びをした。
濡れながら無邪気に笑う健永は、眩しい太陽に照らされて。
とてもかっこよくて、水をかける手を止めてしまった。
そんな私に健永がざぶざぶと近づいてきて、ぎゅっと抱きしめられた。
健永「A、すき」
汗ばむ肌がしっとりとくっつく。
A「私もだいすき」
濡れた唇でくちづけを交わす。
海水のしょっぱい味。
“ずっと一緒にいようね”
心地よい波の音。
潮風と汗と健永の匂いが、また私をくらくらさせた。
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作者名:lovenectar | 作成日時:2015年8月5日 17時