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"「―――私と安室さんは、ただの店員と客という関係なだけだよ」"
ずきん。
その言葉に、心臓のあたりが痛む。
分かっていた、分かっていたはずなのだ。
彼女にとっての俺の存在は "ただの店員。"
それ以上も、以下も、無いのだと。
(―――分かっていた、はずなのに)
上手く笑えている気がしない。
俺は今、きちんと笑えているのだろうか。
「…ね?安室さん」
そう言って俺に店員と客だという関係について同意を求めてくる彼女に対して、
「…ああ、そうだよ。Aさんと僕は、ただの店員とお客さん。それだけだよ」
俺は、きちんと答えていられただろうか。
「えー!なんだつまんないの」
「ちょっと園子…!」
「はは、なんかごめんね」
ただの店員とそのお客さん。
今日でそれ以上の関係には辿り着けない、という事を思い知らされた気がする。
「…」
否、気がするじゃない。
―――思い知らされたのだ。そして、彼女と俺の中で境界線が作られた。
"店員と客"
彼女は、俺がその先の関係に行こうとするのを許さない。
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まゆ - 面白かったです^_^恋する降谷君、可愛かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年11月10日 0時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
丸井。(プロフ) - 無気力零架さん» コメント有難うございます!続きが気になると言ってもらえて嬉しいです有難うございます…!わわ、そちらも読んでくださったんですね…!とっても嬉しいです有難うございます!これからも頑張りますね…!! (2018年5月19日 18時) (レス) id: b2e4870ae8 (このIDを非表示/違反報告)
無気力零架(プロフ) - とても面白いです!続きが気になります〜(*´∀`)噛みつくようにキスをしての方も読みました!とっっても良かったです♪これからも頑張ってください!!応援しております…♪ (2018年5月18日 22時) (レス) id: 50dd0bcec2 (このIDを非表示/違反報告)
丸井。(プロフ) - 沙羅さん» こんにちは、コメント有難うございます。今後の展開が楽しみ、と言ってもらえてとても嬉しいです、有難うございます!沙羅様も小説を書いていらっしゃるんですね…!今度見てみます!はい、お互い頑張りましょう…!! (2018年5月11日 17時) (レス) id: b2e4870ae8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - おはようございます。今後の展開がとても楽しみです!小説を書く者同士お互いに頑張りましょう!更新楽しみにしています!! (2018年5月11日 6時) (レス) id: c920a02ff3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:丸井。 | 作成日時:2018年5月7日 0時