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"時すでに遅し"

この言葉がまさにピッタリだった。



「…」
「……あっ、」


言うつもりなんて無かったのだ、本当に。

いつもなら絶対言わないこの台詞を、言うつもりなんて無かった。


……否、言うとは思わなかった。



蘭ちゃん、園子ちゃん、そしてAさん。

この3人がポアロに来て話していた、のはいいのだが、


「安室さんって」
「ん?」
「好きな人、とか居るんですか?!」


もう何十回とされたこの質問。

はは、と笑いながらいつもの返事をしようと思ったのだ。



「まさか、居ませんよ」
「えー!うっそだ〜!」
「本当ですって」



いつもの、この返事を。


「そうですねえ…」


しようと思っていた、のに、



「…好きな人、というよりかは」
「…!」

「―――気になっている人、なら居ますね」


俺がそう言った瞬間、ポアロが静寂に包まれる。

そして、気付く。


(……あ、れ?)


俺は今、なんて言った?



「…あっ、なーん、」


なーんて! と言おうとするもそれは蘭ちゃんや園子ちゃんの驚きの声によって塞がれる。


「えっ、えっ、安室さん気になっている人って居たんですか?!」
「えー!嘘ー!驚き!」


そう言って きゃー! なんて言っている2人。

俺の恋バナ、とやらに興味を持ったのか2人は色々な事を聞いてくる。


「え、いつから気になっていたんですか?!」
「その方と安室さんはどんな関係?!」
「あー…、えっと、……」


困った。

こういう時は、一体なんて返事をすれば正解なのだろうか。

そんな事を考えていれば「あっ」と蘭ちゃんが声を上げる。



「もしかして安室さんAさんの事好きだったりしますか?!」

「…なんでそう思うのかな?」
「うーん、こうしてAさんとお話する前もポアロでちょくちょく2人が話しているのを見たんですけど、その時にいい雰囲気だった、というか…、安室さんの表情が少し柔らかかった、ような気がして…」



蘭ちゃんのそんな言葉を聞いた後、思わず心の中で自分自身の事を笑ってしまう。

まさか、蘭ちゃんにまでそんな事を思われていたとは。


とりあえず返事をしないと、

そう思って口を開こうとするも それはAさんの声によって塞がれる。



「やだなあ、蘭ちゃん」
「え?」

「―――私と安室さんは、ただの店員と客という関係なだけだよ」





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まゆ - 面白かったです^_^恋する降谷君、可愛かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年11月10日 0時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
丸井。(プロフ) - 無気力零架さん» コメント有難うございます!続きが気になると言ってもらえて嬉しいです有難うございます…!わわ、そちらも読んでくださったんですね…!とっても嬉しいです有難うございます!これからも頑張りますね…!! (2018年5月19日 18時) (レス) id: b2e4870ae8 (このIDを非表示/違反報告)
無気力零架(プロフ) - とても面白いです!続きが気になります〜(*´∀`)噛みつくようにキスをしての方も読みました!とっっても良かったです♪これからも頑張ってください!!応援しております…♪ (2018年5月18日 22時) (レス) id: 50dd0bcec2 (このIDを非表示/違反報告)
丸井。(プロフ) - 沙羅さん» こんにちは、コメント有難うございます。今後の展開が楽しみ、と言ってもらえてとても嬉しいです、有難うございます!沙羅様も小説を書いていらっしゃるんですね…!今度見てみます!はい、お互い頑張りましょう…!! (2018年5月11日 17時) (レス) id: b2e4870ae8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - おはようございます。今後の展開がとても楽しみです!小説を書く者同士お互いに頑張りましょう!更新楽しみにしています!! (2018年5月11日 6時) (レス) id: c920a02ff3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:丸井。 | 作成日時:2018年5月7日 0時

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