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人前で手を繋いで歩くとき、
いつもなら恥ずかしそうにするのに今日はそんな素振りを見せなくて、
「手繋ぐの慣れた?」
n 「え?」
「いや、いつも恥ずかしがってたから....」
n 「あ、いや、なんていうか」
「ん?」
n 「変な意味じゃないんだけど、目黒が白杖持ってるから.....手引いてる感覚、みたいな」
「あー、」
そういうこと
n 「.......なんか、ごめん」
「なんで謝るの?俺は翔太くんと堂々と手を繋げて嬉しいのに」
n 「.......ポジティブの鬼め、」
「それ褒め言葉じゃん 笑」
n 「はいはい、鬼な」
「それは悪口だからね?笑」
たとえ恥ずかしくない理由が俺の目だったとしても
こんなにも幸せを感じることができることが嬉しい
性別とか障害とか、壁になるものは色々あるけど、、
n 「.......そんな見てくんなよ」
「21歳の翔太くんもちゃんと見ておかないと」
n 「20も21もそんな変わんねぇよ」
「1年って大きいと思うけどな〜」
毎日こうやって好きな人と同じ時間を過ごせるのが今の俺にとって一番幸せなことだから。
n 「ったく、幸せそうな顔しやがって」
「翔太くんもね?」
n 「.......るせぇ、段差あるぞ」
「ふふ、ありがとう」
若干照れている彼と並んで
お店が並んでいる通りをゆっくりと歩いた
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作者名:まる | 作成日時:2023年3月3日 21時