第二十訓 ページ23
高杉サイド
春…
冬眠してた動物たちは目を覚まし、人の動きが活発になる暖かい季節
そんな季節のせいか、いろいろと行事が多い
その中の一つに女のための祭りがある…
『ふわ〜ぁ！おっき〜！』
高「ぁあ、でけェ…ひな人形だな」
そう、ひな祭りだ
そして今、俺たちの目の前には立派なひな飾りがあった
銀「なんで先生がこんなの持ってんだ？」
桂「昔の教え子にもらったらしい」
高「ったく、出す俺たちの苦労も考えろよなァ」
桂「まぁ良いでわないか。Aも喜んでいるようだし」
高「…まぁ、それァいいんだ」
そう言ってチラリと横を見ると、ひな飾りを嬉し楽しそうに眺めているAの姿があって、俺と目が合ってふにゃりと笑った
これくれた奴グッジョブ！良くやった！
桂「しかし…明日には片付けねばならんな」
『…ふぇ〜？』
桂「ひな飾りを長い間出していると、嫁に行きそびれてしまうそうだ」
銀「そん時は、俺のとこでもいいぜ？」
桂「なんの！俺のところはいつでもオッケーだ！」
高「ざっけんな！Aは俺のだ！」
『…じゃあ、明日までいい？』
桂「うむ」
明日には片付けるってこたァ…嫁に行きてェのか！？
その事実にショックを受けつつ、その日は寝ることになった
翌日の早朝…目が覚めてしまった俺がひな飾りのある部屋に行くと、Aがちょこんと座ってひな飾りを見上げていた
高「A？んなとこで何やってんだ？」
『ぅんっ？…兄様こそ』
高「俺は…目が覚めた」
『Aは…夢を見たの』
高「…怖い夢か？」
『…兄様が一人ぼっちになっちゃう夢と、兄様が知らない女の人と何処かに行っちゃう夢
Aが誰かのお嫁さんになったら兄様が一人ぼっちになって、Aが何もしないと兄様が知らない女の人と……ふぇぇぇ〜(泣)』
夢のことを思い出したのか、Aは急にポロポロと泣き始めてしまった
そのことに俺は…場違いにも嬉しくなってしまって、安心させるようにAを抱きしめた
高「安心しろ。前にも言っただろ？俺はどこにも行かねェし、お前も俺のもんだ…どこにも行かせねェよ」
『……ぅん。Aは…兄様のもので、兄様は…Aのもの』
高「…ふっ、そうだなァ」
俺がAのものと言われたことに少し驚いたが…それもいいなと思いながら笑った
結局、ひな飾りは片付けちまったが…一番上にあった二つの人形だけは、Aの机の上にあるのをたまに見かけた
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季奈乃 - この作品すごく面白いですね！ 更新も頑張ってください！ 応援してます！！！！！ (2017年9月23日 13時) (
レス) id: 937f71cb5a (このIDを非表示/違反報告)
香菜 - とても面白いです！これからも更新を頑張ってください！ほかの作品も作ってください！ (2015年11月2日 17時) (レス) id: 39880b9d7b (このIDを非表示/違反報告)
信女(プロフ) - 面白いです！私も人に教えられるようなネタ持ってなくて…、初コメ失礼しました！更新頑張ってください！ (2015年9月9日 6時) (レス) id: 58e33b6721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十六夜☆ | 作者ホームページ：http://maru1215
作成日時：2015年8月24日 19時
