第十一訓 ページ14
銀時サイド
夏の夜…
昼間の暑さは嘘のようになく、風が冷たくて肌寒い
周りからはカエルの大合唱が聞こえてきて、昼間は騒がしかったセミたちは消え去ったかのように声が聞こえない
だが、そんなカエルの合唱をも聞こえなくなるくらい…周りからはワイワイガヤガヤと人の楽しげな声が聞こえている
そして…俺とヅラと先生の少し前を楽しげに歩いている二人もその内に入るくらいに口を何度も開けたり閉じたりしている
『兄様!あのピンク色のふわふわしてるのはなに!?』
高「アレは綿あめだ。甘くて美味い」
『あの赤いのは!?』
高「あれはりんご飴だ」
『あの魚が泳いでいるのは!?』
高「金魚すくいだな」
『はわわわ〜〜°・*(*゚▽゚*)*・°』
まぁ騒いでるって言っても、Aがしきりに高杉に質問して答えてるだけなんだが…Aは見た事がないモノだらけのようで目がキラキラとしていた
すると、Aは何かを見つけてピタリと止まった
その視線の先には…たくさんの人形が並んだ射的の屋台
『兄様…あれはなにを?』
高「鉄砲にコルクの栓を詰めて、それが当たって落ちればそれをもらえるってやつだ」
『落ちれば取れる…』
高「A、やってみるか?」
『はい!兄様!』
そう言って二人は楽しそうに射的に向かって走り出し、俺たちも綿あめやりんご飴を食いながら追いかけた
射的に着くとすでにAがコルク入りの鉄砲を構えていて、高杉はそんなAに指示を出していた
パァァン!!
そんな音が聞こえた途端、大当たりと書かれた紙が首からぶら下がっている大きめの猫の人形の額にコルクがめり込んで、コルクがはじかれると同時に猫の人形はドサリと裏側に落ちていった
その様子に…俺達や屋台のおっさんや見物していた周りの奴らは唖然とし、Aは高杉に褒められて嬉しそうに微笑んでいた
その後…悔しそうだが楽しそうな屋台の親父から猫の人形をもらったAは、高杉と手をつないで心底嬉しそうに祭りを楽しんでいた
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季奈乃 - この作品すごく面白いですね! 更新も頑張ってください! 応援してます!!!!! (2017年9月23日 13時) (レス) id: 937f71cb5a (このIDを非表示/違反報告)
香菜 - とても面白いです!これからも更新を頑張ってください!ほかの作品も作ってください! (2015年11月2日 17時) (レス) id: 39880b9d7b (このIDを非表示/違反報告)
信女(プロフ) - 面白いです!私も人に教えられるようなネタ持ってなくて…、初コメ失礼しました!更新頑張ってください! (2015年9月9日 6時) (レス) id: 58e33b6721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜☆ | 作者ホームページ:http://maru1215
作成日時:2015年8月24日 19時