標的144…現状と戦略的撤退(中編) ページ33
続き
「…潜入捜査はもう終わりか?」
『!……分かっているならば、そこをどいてはくれませんか?』
「否定しねーんだな」
『何かしら確信があったからの行動なんでしょう?』
「当然だ。バーロー」
『名探偵か』
「あ?」
『…なんでも』
唐突に脳内に、俺は趣味じゃない某日曜日雑誌の某幼児化名探偵が出てきたから口走っちまったけど…やっぱ知らねーよな
「……真実は、いつもひとつ」
『Σ知ってんのかいィ!!』
まさか、こんなシリアスな場面でボケて来るとは思わず素でツッコんじまったじゃねーか!!
それも計算に入れてたらしく、目の前のおっさんがニヤリと笑う…それも絵になってんなと思うのは、俺の周りにそういう系の奴がいなかったせいだ。そういうことにしとけ
その時、頭の中の奥の方…俺自身言葉じゃ表現しにくいところで、ぷつん…と、何かが切れる音がした
骸……長引かせて、無理させちまって…悪かったな
少し離れた場所にあるデカい窓を確認して、幻覚で廊下にちょっとやそっとじゃ晴れない煙を充満させる
「Σなっ!?」
『工場長ォ、すンませェん!!』
煙をかき分けながら体に纏った幻覚を晴らし、窓に全速力で駆け寄る
『今日で辞めさせてもらいまァす!!』
「バーロー!!誰が工場長だ…ッ!!」
パリィイン!!
振りかぶった木刀で少し硬い窓ガラスを叩き割れば、そこから一気に煙が風に乗って飛び出していく
そうすれば自然と、俺の本来の姿もおっさんに見えてくるわけで…
『ニヤリ)…お世話になりました(黒笑)』
風の勢いと、俺の背を照らす逆光におっさんが動けなくなってるあいだに、俺は高層ビルの窓から躊躇なく飛び出した
『あァばよォォォ!!とっつぁぁぁぁんン!!』
飛び出した視界には、いっぱいの森の緑…
上から聞こえるとっつぁん否定の声をBGMに、どう着地すっかな…なんて考えてれば、森の木々の中に植物のツルが見えて、ヤバさがぷんぷんするぜェ…
と、ふざけてる余裕もないくらいヤバそうなんで、さっさと逃げるために…隠してた白に水色の波模様…俺の愛用の着物柄がプリントされた匣を出し、リングに白い炎を灯す
『頼むぜェ……
定春ゥゥゥゥゥ!!』
続く
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十六夜☆(プロフ) - 式さん» コメントありがとうございます!修正致しました!これからもよろしくお願いします!! (2018年10月7日 12時) (レス) id: daaab74543 (このIDを非表示/違反報告)
式(プロフ) - 標的135、死亡が脂肪になってますよ?更新楽しみに待ってます! (2018年10月6日 21時) (レス) id: 4d4834db33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜☆ | 作者ホームページ:http://maru1215
作成日時:2018年8月29日 23時