標的127…吹く風と流れる雲(前編) ページ16
Noside
綱吉とザンザスが空中でぶつかり合っている頃…
空中で大きな爆発が起こると同時に、とある場所で…ポールが一本の支柱を失いバランスを崩して倒れた
場所は、グラウンド…
ふらりふらりとおぼつかない足取りでたっていた人物…雲雀が、ポールが倒れたことに安堵したように膝から崩れ落ち、トンファーを落として両手を地につけた
本当に動けなくなる前に解毒を…そう、頭では理解して動こうとしているにも関わらず、毒で麻痺した身体はそう簡単に言うことを聞こうとしない
恭(こんな時、君なら…)
自分がそばにいた時間が最も長く、絶望的状況下でも立ち続けた彼女ならばどうであったのか…立つことも忘れて考えた雲雀の視界に、突然…求めていたリングが転がってきた
「何グズグズやってんだよ…らしくねーなァ」
痛みがあったにもかかわらず、リングに手を伸ばすのも忘れて見上げれば…脳裏に描いていたままの人物が、地に座り込む自分を見下ろしていた
恭「……A」
『お前が…こんなとこで毒なんかに負けて、立ち止まってるような奴じゃねーだろ?』
立てよ。そう、目で告げるAに重くなった頭が軽くなった気がした恭弥は、いつものようなゆったりとした動きで解毒をおこなった
プシュッと音がすると同時に解毒剤が体内に入り、即座に体内の毒を消し去った
そうしているうちに空を見上げていたAに、恭弥は少し不機嫌を浮かべた表情で、トンファーを拾いながらも歩み寄る
恭「A…どうやって、ここまで来たの」
『どうって……車椅子でだけど?
何となく…ボスだけが戦うって展開じゃなさそうな気がしたから、木陰に隠しといたんだよ』
恭「そうだけど、そうじゃなくて…こんな短時間で、そのケガで、誰にも見つからずに、どうやって屋上から降りてきたの?」
『Σ(・ω・;)ギクッ…………が、ガンバッテ』
冷や汗を流しながら明後日の方を見上げるAを怪しみながら、その体をよく見てみれば…暗がりに紛れて、その特注した戦闘服の明るい白地に赤いシミが広がっていた
恭「…………」
『ちょっ、無言やめてッ!?』
恭「……また、無茶したでしょ」
『……謝んねーぞ』
恭「別に。期待はしてないよ」
そう言って呆れたようにため息をついた恭弥の顔には、そのため息の意味をありありと物語っていた
続く
標的128…吹く風と流れる雲(後編)→←追記設定:風の体質について…(ネタバレ?かも?)
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十六夜☆(プロフ) - 式さん» コメントありがとうございます!修正致しました!これからもよろしくお願いします!! (2018年10月7日 12時) (レス) id: daaab74543 (このIDを非表示/違反報告)
式(プロフ) - 標的135、死亡が脂肪になってますよ?更新楽しみに待ってます! (2018年10月6日 21時) (レス) id: 4d4834db33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜☆ | 作者ホームページ:http://maru1215
作成日時:2018年8月29日 23時