標的３１…悪夢の時（２）※閲覧注意 ページ33
続き
その事故では、死にませんでした……私は…
私の父だった人は、私を守って死にました…
運転席にいたままならば、死ななかったはずなのに…わざわざ助手席の私をかばって、木に突き刺さって…
その日仕事で一緒に行けなかった母は、葬式の場で酷く悲しみました…
相手の車に乗っていた人にだって、何度も恨み言を言って…
リ「それだけ、お前の母親だった奴は、お前の父親だった奴を愛してたんだな…」
『はい。両親は…近所で、一番の、おしどり夫婦…でしたから』
場所は崖深い山を切り出してできた道で、路面凍結で滑りやすくなっていて…誰も責められないような…とても不幸な事故でした
『だから…だからこそ、その憎悪が……矛先を、変えた』
お葬式や埋葬が終わり、親戚との挨拶も終わって、やらなければいけないことが一段落した頃…
私は突然、前触れもなく…母に頬を叩かれた
〈なんで…なんであの人が死んで、お前なんかが生きてるのよ！！〉
《ぉ、おかーさん？》
〈ふざけないで！！私からあの人を奪っておいて…あんたがのうのうと生きていけるなんて、思わない事ね！？〉
その日からっ……私の…悪夢は……始まりました
学校は辞めさせられました
家から出ることを禁止されました
出してくれたかと思えばひどい天気で、なかなか家に入れてくれませんでした
何か言えば、何かすればすぐに叩かれたり殴られたりしました
わがままなんてもってのほか…
ご飯は一日一度食べられればいい方で、それ以外は母が出した残飯を食べて飢えをしのぎました
母は仕事なんかで一日中家にいなくて、夜はいつも男の人を連れてきました
私はいつも、耳を塞いで押し入れの中で小さくなっていました
一番ひどかったのは、母がときおり起こすヒステリックでした…
静かにしていたのに突然殴りかかってきて、叩かれて、閉じ込められて…ひどい時には首を絞められたり、包丁で斬られたり…
最期の記憶は……
『暑いのに、寒くて…体も頭も、重くて…意思が、もうろうと…眠くて……気がついたら、お母さんとお父さんが…目の前に、いました』
リ「(なるほど…死因は、風邪を放置して悪化させたせいか)」
『……こんなこと…誰にも、言えなくて…』
リ「だろうな……悪かったな、アユ。嫌なこと思い出させちまって…」
『………辛かった、です…っ……けど、母は…毎日、帰ってきて、くれた……それだけは、嬉しかった…です』
続く
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くまさん(プロフ) - とても面白いです！ツナの成り代わり小説が好きなのでみれてよかったです！これからも頑張ってください (2019年2月22日 1時) (
レス) id: b86cabc8e3 (このIDを非表示/違反報告)
レインガーナ(プロフ) - えーと、今回はじめてすべて読んですごく面白かったです！オチは獄寺君が良いなぁ(ﾎﾞｿｯ (2019年2月11日 23時) (レス) id: c89d3d410a (このIDを非表示/違反報告)
十六夜☆(プロフ) - ミリアさん、本好きさん。コメントありがとうございます！オチついては雲雀さんが多いようですが、現在は獄寺くんをと思ってます。ツナ成り代わりで雲雀さんオチって結構多いので… (2019年2月10日 15時) (レス) id: daaab74543 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - とても面白いです。この作品のファンになってしまいました。続きがきになりまます！無理をせずに更新頑張って下さい！応援しています！オチがあるなら雲雀恭弥さんがいいです。 (2019年2月10日 11時) (レス) id: 85ea7aa836 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - リボーンのツナの成り代わり作品は、大好きなので凄く嬉しいです!!今後の展開と続きが楽しみです！!オチがあるなら雲雀さんをお願いします。今後も無理せず体調に気をつけて自分のペースで更新頑張って下さい。ファンとして応援してます。 (2019年2月10日 10時) (レス) id: 5216ee3091 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十六夜☆ | 作者ホームページ：http://maru1215
作成日時：2019年2月8日 20時
