【リボーン×ブリーチ】月明かりの少女は夜空に舞う《破面編Ⅲ》 (ページ22)

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第百二十一番目ページ22

ノーサイド

一度藍染達の前に立ちふさがった松本を引き受けた市丸が、無傷の状態で戻り…かつ松本を殺したと告げる

この事態に冷や汗をかく綱吉だったが、どこかで…未だに何かが引っかかっていた

逃げ続ける彼らを殺そうと動き出す藍染に対し、彼の斬魄刀に触れ制した市丸が…

その刃が、藍染の胸を貫いた

ギ「鏡花水月の完全催眠から逃れる唯一の方法は、発動前から刀に触れておくこと
その一言を聞き出すのに、何十年かかった事やら」

突然の状況に唖然としながらも、綱吉は違和感の招待に気がつき…納得したのだ

彼は尸魂界を裏切ってなどいなくて、それでいてたった一人で…藍染のすぐそばで、このたった一度の好機のために…百年以上も耐えていたのだ

ギ「ボクの卍解の能力…昔、お伝えしましたね？すんません。あれ、嘘言いました
言うたほど長く延びません。言うたほど迅く延びません
ただ、伸び縮みする一瞬だけ塵になります。そして、“刃の内側に”細胞を溶かし崩す猛毒があります」

その言葉によくその手にある斬魄刀を見れば、確かに…彼の斬魄刀に小さな欠けがあった

ギ「今、胸を貫いて戻す時、一欠だけ塵にせんと藍染隊長の心臓ん中に残してきたんです
“死(ころ)せ”“神殺鎗(かみしにのやり)”」

その言葉と共に胸に大きな穴が開き、市丸は空中に投げ出された崩玉を奪い姿を消す

そんな彼に綱吉も慌てて後を追った…その瞬間、藍染は完全に覚醒した

勝った…そう思わせたのは一瞬で、再び…否、本当の意味で完全に覚醒した藍染によって崩玉は奪われてしまう

そして、再び奪おうと伸ばした手は奪われ、その心臓に刃が伸びる

……しかし、その刃は対処を貫くことはなく空を切った

藍「まだ、動けるか…沢田綱吉」

市丸を助けたのは、綱吉で…その纏う炎はさらに大きくなっていた

藍「どれほど炎を大きくしようと、私には…」

綱「言ったはずだ。俺ではお前には勝てない…それはわかっている
だが、目の前で誰かが死ぬのを黙って見ていたくはない…」

藍「それは矛盾だ」

綱「矛盾してなんかいない。俺が欲した力は……誰かを守るための力だ
だから、俺はこの力を守るために使う」

その言葉のあとに、ふと…なにかに気がついた綱吉が空を見あげる

そこには市丸が殺したと言っていた松本の姿があり、一目散に市丸に飛びつく

続き