特級教師、最強泣かせたってよ。【呪術廻戦】

《20》晩ご飯食べません ページ22

勢い良くドアを開けると、悟と森本がビクッとする。



2人がこっちを見て固まったので、顔を顰めて見せた。






『…なに？』



「う、ううん、なんでもない」



「すんません姐さん」



『大丈夫よ。



…晩ご飯できた。



恵と津美紀呼んできて、悟、一緒に食べて』



「え、Aと森本くんは…」



『任務。森本、車の用意お願い』



「はいっす」







森本が悟に一礼して、恵の部屋と津美紀の部屋を、



順にノックして玄関から出ていった。



…となると、必然的に悟と二人きりになるわけで。






「…A」






悟が私を呼び止めるのも必然的だった。



ただ、まだご飯をよそっていない。



なに、と言った私は、無表情で振り返った。



その顔を見た悟が、…全く、目隠しをしていてもよくわかる表情だ。



口元を少しへの字にした。






『…なに、悟。ご飯よそいたいんだけど』



「あっ、いや、僕がやるよ、Aは座ってて、



…って任務か」



『…ご飯お願い。



恵と津美紀見てくる』



「分かった」







悟とすれ違って、リビングを出ていこうとする。



…すると、悟がすれ違いざまに腕を掴んできた。



びっくりして、無言で腕を凝視して、悟の顔を見た。



悟自身も瞬発的に起こした行動だったようで、



本人もどうすればいいかわからないらしく、少し困惑していた。



そのまま、悟の手は行き場を失ったようで、



オロオロとして腕を離された。






『…森本、外で待たせてるんだけど』



「あ、そ、そうだよね、ご飯やっておくね」



『うん、ありがと』






もちろん、一切笑わないで、真顔で会話をし通した。



…私が折れるという選択肢はなかった。

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