It's me? ページ5
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ふわっと、肩にあたたかみが載って、目を覚ました。これくらいで眠りから覚めるなんて、どれだけ人生損してるんだろう。
「起きちゃったの?」
「……うん」
「どうする? 寝たい?」
「……寝たくない」
このまま眠ったら、私のまわりのものは、全部砂みたいにばらばら崩れていくんじゃないか。
一秒でも、そんなこと考えはじめてしまったら、もう止められない。よくわからないところから、明るい方へ行ったと思えば暗いところに落ちていって、ぐるぐる彷徨う。
「んー、じゃあ映画見る? コーラとポップコーン付き」
「ハリウッド? それともディズニー?」
「待って、プライムログインできないんだけど」
なんて、一人でずっと慌ててるの見てたら、ちょっと悪い気もするけど、笑いがこみ上げてきた。
「え、なんで笑ってんの! さっきまで全然そんな雰囲気じゃなかったよね?」
「んー、なんか、慌ててるとこみたらおかしくなっちゃって」
なんて、二人して深夜なのに大声で笑って。冷蔵庫から出したコーラもすっごくぬるくなって、ポップコーンは湿気ってたし。
でも、たまにはいいよねっていう、変な夜。
I promice you. from あらき→←I promice you. from 天月-あまつき-
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Rin(プロフ) - しゅーずさんや3部さんやS!Nさんの作品と初めて巡り会えてテンションあがりました!もっとのびてほしいです…これからも更新楽しみにしています! (2019年7月15日 21時) (レス) id: 6f41a7d296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:硝子体 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/glass/
作成日時:2019年6月26日 20時