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師匠が来たからと油断していたのだろう。
私は鬼に追い詰められた。
腕を振り上げながらこちらに走り迫ってきている。
包丁は手元にないしさっきの攻撃でこの鬼も私がなにかしたところで怯まない。
鬼は私を殺れると確信してニタニタ笑っている。
もう、無理だ。間に合わない。
そう目をつぶろうとした時だった。
ﾀﾝｯ
静かな音と同時に鬼が停止した。
一秒後、鬼が振り上げていた腕と頸が床に落ちた。
「ｳﾞｯあぁあ"ァ！？？
な"ンだとぉオ"オ"?!
もう"す"ぐ、だった……のに"ィア"ァ!!!!!」
鬼が叫びながら灰になり消えていく。
殺す殺す！と、叫びながら私を見ていた鬼の頭も消えた。
鬼がいたところを見ると、1人の男がたっている。
『師匠ぉ……』
宇髄天元。前世とは違い髪は縛ってなかったが、見た目は全然変わらなかった。
私の顔を見て師匠は安心したように優しい顔でこっちに近づいて
「A、頑張ったな。派手に良かった」
頭を撫でてくれた。
懐かしいなぁ、前世でも沢山傷ついて任務から帰った私を褒めてくれたんだっけ。
その時はいつも大きな手で頭を撫でてくれた。
涙がボロボロ溢れ出てくる。
師匠がそんな私を見て目元の涙を拭ってくれる。
これも、いつもの光景だった。
『わたし、頑張ったんだよぉ…
鬼舞辻無惨の時もあいつの頬に傷をつけることが出来たんだ。師匠にずっと、褒めて欲しく、て……
今も日輪刀持 ってなかったのに、がんばったんだよ……』
グズグズと涙か鼻水か分からないほど顔を濡らしながら師匠に伝える。
師匠も私がなにを伝えたかったのか察してくれたのだろう。
そっと膝をついて目線を私に合わせてくれる。
私を抱き寄せ頭を撫でながら
「凄いな、よく頑張ったな。
流石、俺の大切な子だ。」
涙が止まらない。
ヒーローやいろんな人が私たちに近づいている気配がする。
それでも私は師匠に抱きつきずっと泣いていた。
怖かった、辛かった、全身が痛かった、誰も助けに来てくれなかった、
……母さんがくわれた。
思っていることを沢山泣きながら吐いた。
所々聞こえない部分もあったのに
師匠は私の頭をずっと撫でて「うん、うん」と聞いてくれた。
＿＿＿＿
話していると
今までの疲労が一気に身体を襲った。
とても眠い。今はとりあえず寝たい。
私は重い瞼を閉じ、師匠を抱きしめながら眠った。
＿＿＿母さん、ごめんね。
大好きでした。＿＿＿＿
その思いを胸に。
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赤みの黒(プロフ) - めっちゃ面白くて大好きです！無理せず頑張って下さい！ (2020年11月5日 9時) (
レス) id: b60d53a004 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - 更新待ってます！！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
Yes！！ - 面白いです!！更新を楽しみにしているので（無理の無い程度に）頑張ってください!応援してます!！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 21f7438531 (このIDを非表示/違反報告)
青春を返せ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年5月16日 13時) (レス) id: f38cd6c1be (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 更新されるの楽しみ待ってます！！！ (2020年4月27日 19時) (レス) id: a9119a2c12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｽｩｯｯ x他1人 | 作成日時：2019年5月31日 18時
