文スト学パロ！2【双黒】 (ページ40)

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変な先生ページ40

高い声が聞こえた……さっきの、クラスメイトの声
もう1人…誰か、男の声……そうか、誰か先生を呼んで来たのか

「チッ！先公か…さっきの奴だな」

……先公か…こんな所見られたら、また安吾辺りに怒られるな

「目的の大体は果たした、逃げんぞ」

私を覆ってた影がバタバタと声の下反対側へ逃げる………先生…か
教師なんて……先生なんて…何も

織「神田ッ！」

………知ってる声がした、嗚呼なんだ…先生って

「…おだ、さ…く」

辛うじて顔を上げれば、織田作が駆け寄って来る。表情の変わらないポーカーフェイスで有名な織田作が、焦った様に私を見るのが何だか可笑しかった

織「大丈夫かっ…？島原が血相変えて助けを求めて来るから驚いた」

血相変えてんのは織田作の方でしょ…見た事無い顔して…
私の横に膝をついて顔を歪める

織「…太宰と中原は…」

「…今日は、いないよ。委員会の集まり、あったから…」

口の中が血の味……苦っ…

織「立てるか？」

その問いに答えようと少し身体を動かしてみる…何処もかしこも痛くて、上手く動かせない

「…ん……一寸、無理かも」

そうか…と言った後、ジャケットを私に掛けて膝裏と背中に腕を入れる

織「嫌かもしれないが、我慢してくれ」

横抱きの状態で持ち上げられ、織田作が歩き出した

織「保健室に運ぶ、与謝野先生に診て貰え。尾崎先生と安吾には、俺から話しておく」

ぼーっとする頭で、織田作の声を聞く

織「もっと早く助けてやれなくてすまなかった」

「…何で、織田作が謝るのさ」

別に、織田作を責めようなんてこれっぽっちも思っちゃいないのに

織「…何処か、酷く痛む処は無いか？揺れが辛かったら…」

「…だいじょぶ………織田作は優しいね」

織「生徒が怪我をしたんだ。心配するのは当たり前だろう」

当たり前…当たり前か……此の人にとってはそうなのか
私の知る教師は…怪我した私達を、心配したりなんてしなかったよ
あの人達は怖がってた。暴力の矛先が、自分達に向くんじゃ無いかと…そんな事しないのにね

そんな唯の生徒を…其れも不良を、心配して介抱だなんて
ホントに…織田作は変わってる

私を運ぶ織田作の温もりに酷く安心して、弱っているからか、柄にも無く泣きそうになった

「…おだ、さく」

織「…何だ」

「……迷惑、かけて…ごめんなさい＿＿＿＿＿＿…」