文スト学パロ！2【双黒】

あぁ最悪だ ページ38

「…いった……」


コンクリートの壁に頭を強打し、外も内も痛くて一瞬視界がぼやけた。こんなにやられっぱにされんのは何時ぶりだろ
……中学の時の女子相手の時かなぁ

やっぱりさぁ…先に手を出して来る方が悪いでしょ…


「良い加減帰してくんないかな…お腹空いてきたんだけど」


胸倉を掴まれ立たされながら笑ってみせると、相手には拒否された…まぁ私だったら逃がさないけどさ




遡る事、数時間前…



太「調子でも悪いのかい？」


登校の途中、唐突に太宰は尋ねて来た


「…何が？」


太「君最近手を出していないだろう？私達も君に止められ、最近喧嘩は減った」


「喧嘩が減るのは良い事でしょ…避けられる面倒事を避けてるだけ」


中「テメェ…坂口(アイツ)の言いなりにでもなる心算か？」


「真逆…これ以上連続で問題起こしたら折角合格したのに謹慎やら停学やら喰らいたく無いでしょ。姐さんにも迷惑が掛かるし」


姐さんの名前を出せば「そりゃあそうだが…」と中也も渋々納得する

姐さんや織田作、あの理事長に迷惑をかける心算は無い。まぁ、唯手を出して来た気に入らない奴を黙らせているだけなのだから、此方から問題を起こした訳ではないのだが


太「安吾や立原君の言っていた事を気にしているのかい？」


中「俺達が負けるかよ」


「其れは分かってる。でも、元締めがいるなら悪質な手で私達を狙って来るかもしれないし、下手に動かない方が良いとは思ってる」


太「生徒や友人を人質に取る…とかね」


「そういう事」


別に意識して喧嘩を減らした訳ではない
例えば…軽くあしらった後に罵声を飛ばして来る輩、其れに反応する中也を止め
絡まれてるのを見かけたらその子を助けて近くのゴミ箱をばら撒き
時々思い切り蹴飛ばしてるだけだ

私の中でこれ以上は危ないと…本能にも似た何かが警報を鳴らしていた





そしてその日帰り、学校を出てすぐだ。まるで待っていたかの様に其奴等は私に絡んだ

連れてこられてみれば、クラスメイトの1人が怯えた顔で男達の中にいる……あぁ最悪だ


「……その子は？」


「大事なクラスメイトなんだろ？ちょっとお前に用があんだよ」


これが、冒頭に至る経緯だ

報復→←ご乱心

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す