お誕生日の彼【江口拓也】

ばーすでー ページ7

彼を連れ出してくれてる壮馬くんから連絡があったようで


「あと15分くらいだって！！近くに桜の木があるらしい〜」


壮馬くんと連絡を取り合ってくれてるのは宏太朗くん


『あ〜駅からここに向かう道にいるんだね』

「なるほど」

「準備しよ！
はやくはやく！」


一番楽しそうな夏樹くん

『安元さん、料理どんな感じですかー？』

「なかなかいい感じ〜」


キッチンからいいにおいが流れてくる

「お腹空いた〜」

「もうちょっとだから我慢しろよ」

「梅ちゃんに言われなくてもちゃんと我慢するし！」


81組は仲がよろしいことで

微笑ましい

『たぶんそろそろ着くと思うからクラッカー配りまーす』


「梅ちゃん、くれぐれも人に向けないようにね」

「わかってるからw」

『夏樹くんもね！』

「ちゃんと天井にやるから安心して」

「そー言って人に向けるのがお前だろw」


ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

「あれ？鍵かかってる」

「Aちゃんお出かけですかね？」

その声が聞こえて

シン

と静まる


「壮馬に家つく前に教えろって言ったのに！」

「確認してないだけじゃねーの？」

「そうかも」

「いや、会話してる場合じゃない！！」

「電気消してー！」

『はーい』


電気を消して、リビングのドアの前にスタンバイする

「ｼｰｯ」

「うるせぇ」

「あでっ」

「静かにしろってww」

シーッとみんなを静かにさせる宏太朗くん

裕一郎くんに叩かれて安元さんに注意されてる

痛そう


みんなでそっと聞き耳を立て廊下の声を聞く


「先に俺の部屋見てみるかー？」


その声を聞いた瞬間

みんなの顔が強張った

彼の部屋には夏樹くんが細工をしてる


バレる


「いや！Aちゃんに挨拶が先ですよ！」

「え、でも、たぶんいないよ？」

「いるかもしれないじゃないですか！
静かなだけでソファで寝ちゃってるとか！」

「あー、ありえる」


ナイス壮馬くん！


「リビング行くかぁー」

「そうですね！」

彼が入ってくるまで


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