江口さんとお家時間【江口拓也】

12時間目 ページ13

怒ってんじゃん！


と言いたい気持ちは押し殺し彼にゆっか近づく

『何したら許してくれる？』

「Aが考えてよ」

面倒くさいいじけ方をしてる

『抱きしめるとか？』

「…」

『ちゅー？』

「…」

『膝枕？』

「っ…」


小さく反応した彼

彼は膝枕が好きというわけじゃなくて、彼の髪がくすぐったいから嫌だ、という理由で私が拒否し続けてたから


『今なら部屋着だからショーパンだよ？』

「……す」

『え？なに？』

「ゆるす！！！」

グワッと顔を上げそう宣言した

「今からね！ほら！いくよ！」

手を引かれリビングに向かう

ソファーに座らされ彼が私の太ももに頭を乗せる


「やばぁ〜ふわふわ〜」

メガネを外してるせいか、いつもより可愛く見える


「ねぇ、顔見せてよ」

仰向けの状態でそんなこと言われるから照れる

彼は相当に目が悪いので多分距離をめちゃめちゃ詰めないと私の顔を認識できない


『どーぞ』

顔をグイッと近づける

すると彼の長い腕が私の後頭部を押さえてさらに顔と顔の距離を縮められる


一瞬だけ

彼と私の唇が触れ合った

そのまま熱っぽい瞳で見つめられる

「ねぇ、この先、だめ？」

可愛らしくおねだりするその姿は自分の武器をわかってる

それをわかってても甘くなってしまう私は相当に惚れ込んでる

『いいよ』


深められるキス


翌日はベッドから出られなかった

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