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92杯 ページ46

翔に見放され泣く穂乃果

淡々と進んでいくお芝居

「穂乃果、離して?」

『ねぇ、いや、翔さん』


腕に抱きつく


「僕は君を幸せにはできない」

『一緒に居られるだけで幸せだから』

「ダメだよ、もう遅い帰りな?」

『いや!お願い。』

「ダメだ」

『もう一度だけでいいから愛してください!』

「何言ってるんだ、大人をからかうな」

『からかってなんか無いッ
あなたに見合う女になりたくて、頑張りました。服だって、メイクだって

あなたの隣に立てる女になりたかったの』


「君は自己中だ。僕の事を少しも考えてないじゃないか!そういうところだよ、僕が嫌なのは」


『あんなに好きだって言ってくれた!』

「一時の気の迷いだ」

『ハグだって、キスだってその先も、
初めては全部あなただった!!』

「体目当てだとしたら?」

『私はッ

あなただったらそれでもいい』

「帰れ、僕はもう君の顔も見たくない」

そう言い私に背を向ける

『っ……ッ………な……なんでっ?………

わたしっ……あなたに……あいされたかったッ…………

あなたのことッ…………ぁ、ッ…あいしてるの……

嘘なんかじゃないッ!からかってない……』


泣きすぎてうまく声がでない


「もっと君に合う男は山ほどいるだろ

大学で彼氏ができてたんだろ、他にだってできるさ。」

『いや、おねがい………すてないで』

「捨てるも何も付き合ってすらいない」

『最後に、キスは?ハグもだめ?』

「キスもハグもやらない」

『じゃあ、さよなら?』

「そうだ」

『やだ』

「じゃあ、二度と合わないことを願うよ

さようなら」


『あいしてました

さようなら


ぅッ…………っ………』

その場には穂乃果の鳴き声が響き
幕が閉じる


やりきった

最後にみんなでステージ上に1列に並び

役と名前を言う

お客さんを見ると

一緒に泣いてくれてる子もいた

この舞台の意味わかった子かな

「「『ありがとうございました!!!』」」


「Aちぁあぁん
ほっぺたごめんね?大丈夫?」

『全然大丈夫!舞台だったらあれくらいじゃないと音響かないし!』

「ほんとごめん」

「音聞こえたとき焦ったわー」

「昴がコケたときくらい焦った」

「よく乗り切ったね」

「夏樹くんに指示出してくれた晋太郎さんのおかげです』

「ほんとその説はすみませんでした」

『盛り上がり良かったから気にしないで!」

「ってことで打ち上げだあぁあ!!!」

「お酒!」

「飲むぞー!」

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十六夜咲夜(プロフ) - ひまわり出身の木村さんは昴じゃなくて良平だったような… (2021年12月19日 13時) (レス) @page36 id: 6d8ea49086 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暇なおんなのこ | 作成日時:2020年3月15日 10時

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