7話 殺せるもんなら殺してみなよ。 ページ8
「＿＿柄まで通ったぞ。」
彼は日本刀を取り出し、私に向ける。
『＿＿やば』
たじろぐ私をまっすぐに見据えた彼は、ゆっくりとこちらに向かってくる。
銃を向けてきた青年と違い、秒殺する気はないようだ。
『お、おおおおおおお落ち着きましょう！』
いやいや、秒殺する気はなくても、あふれ出る殺気は本物だ。
なにが『秒殺する気はないようだ。』だよ。結果的に殺されるんじゃん。落ち着けねぇよ。
心拍数がおかしい心臓を抑えてだんだんと、距離を放そうとバックするが、少年の足はだんだん速くなる。
あっという間に距離は縮まってしまう。
快晴の青空に揚々と照る日光を反射した、抜身の日本刀が静かに光った。
まさに蛇に睨まれた蛙、だ。体格差でいうと絶対逆なのだろうが。
＿＿コン。
少しずつ下がっていたのだが、踵がさっきまでいた平屋の裏の壁に当たる。
……行き止まりだ。
「すまんな。俺らも出来れば人殺しの箔なんて押されたかねぇんだが。」
『じゃあ、なんで今この状況が出来てるんだよ。おかしいだろうが。』
少年は綺麗な黒髪をかき上げて言った。
「俺らが生きるため、だな。」
『？』
何言ってんだ、こいつ。
『それは大変申し訳ないが、私は、今は借金まみれの親に捨てられて公園の雑草食ってるけど、おいしいご飯がたべたいんでね。』
さっきまでいかに、どう逃げるかを考えていたが、やめた。
今の私の中にあるのは、対抗心だ。
『＿＿殺せるもんなら、殺してみなよ。』
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及川パドル(プロフ) - しかし、残り少ない春休みにバシバシ更新していきますので、お付き合いいただけると、嬉しいです。 (2019年4月4日 10時) (
レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - 「最近更新してねぇじゃねぇか！」 と思われた審神者様。 申し訳ございませんでした。 少し旅(旅行)に出かけておりました。 といっても更新してなかった日数と旅行期間の計算が合わないんですよねぇ……。 ﾅﾝﾃﾞﾀﾞﾛｰﾅｰ。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：及川パドル | 作成日時：2018年10月28日 12時
