2話 うわ美人。 ページ3
白い光が私の瞼から透けて来て、渋々目を開けた。
目に入ったのは、青空。快晴。
昨日のことは、覚えてないけど、なんだ、いつも通り公園のベンチで寝てたのか。
『……あれ?』
もうこのまま眠ってしまおう、ともう一度目を閉じて、横になろうとした瞬間、違和感を覚えた。
勢いのまま体を起こそうとして思った。
『ぁ、え?』
が、実際起こせたのは首だけで、体は、木の幹に縛り付けられていた。
何がどうなってる。昨日って、何してたっけ、私。
「__気が付いたか?」
声が私に聞いてるのかと気付くのに時間はかかったが、私は顔を上げた。
「まぁ、少々手荒な真似をしたのは許してくれ。」
うわ美人。この世のものとは思えない。
全くそうは思ってなさそうな謝り方だが、美人だからもう何でもいいや。
『ま、取り合えず、この縄外してもらっても』
「駄目だな。」
まさかの即答に私の想像の斜め上をいかれた。まーじか。
ていうか、顔上げて気づいたんだけど、凄く立派なTHE日本!って感じの庭だな。ここ。
私が絞められている木は、柿の木だし(多分)、美人の後ろに広がる池は、
もうどこまでか分からない位大きい。
それに建物らしいものがない。多分大分家からは離れた場所なのだろうか。
『あのー、私、今どこにいます?』
「ここにおるだろう。」
ああああ。なんて日本語って難しいんだ。
『場所です!プレイシス!!』
「ははは、変なヤツだ。俺たちの場所なんざ、言わなくても承知済みであろう。
__それとも、確認か……?」
おかしい、大分おかしいぞ。この人。
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及川パドル(プロフ) - しかし、残り少ない春休みにバシバシ更新していきますので、お付き合いいただけると、嬉しいです。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - 「最近更新してねぇじゃねぇか!」 と思われた審神者様。 申し訳ございませんでした。 少し旅(旅行)に出かけておりました。 といっても更新してなかった日数と旅行期間の計算が合わないんですよねぇ……。 ナンデダローナー。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:及川パドル | 作成日時:2018年10月28日 12時